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甲子園で聴く 吹奏楽の強豪「世界レベル」の演奏 高岡商・関東一…
甲子園に集う野球強豪校の多くは、世界最高水準といわれる日本の高校吹奏楽の強豪でもあります。今年の夏も、強豪たちの「好カード」が揃いました。
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甲子園に集う野球強豪校の多くは、世界最高水準といわれる日本の高校吹奏楽の強豪でもあります。今年の夏も、強豪たちの「好カード」が揃いました。
高校野球100年目の夏の甲子園。アルプススタンドでは、もうひとつの熱い戦いが繰り広げられています。テレビのボリュームをあげて、耳をすませると、驚くほど見事な演奏が聞こえてきます。阪神甲子園球場に集う野球強豪校の多くは、世界最高水準といわれる日本の高校吹奏楽の強豪でもあります。今年の夏も、強豪たちの「好カード」が揃いました。
注目したいのは大会第6日です。
まずは、第二試合。かたや、全日本吹奏楽コンクールに30回近く出場、昨年は同コンクールと全日本マーチングコンテストにダブル出場し、マーチングで金賞に輝いた高岡商(富山)。かたや、80~90年代に全国大会の常連として名をとどろかせ、一昨年久しぶりに支部大会に出場した「古豪」関東一(東東京)。力強いサウンド対決が聞けそうです。
この日は、東北大会の常連でマーチングの強豪・三沢商(青森)と吹奏楽王国のひとつ埼玉の強豪・花咲徳栄の「対戦」も見逃せません。
このほか、一昨年、昨年と全日本マーチングコンテストに連続出場した滝川二(兵庫)を筆頭に、支部大会常連の実力校がずらりと揃っています。コンクールの全国大会でもないのに、全国の強豪の演奏をまとめて聴けてしまうのです。
【第4日】
滝川二(兵庫)
創成館(長崎)
【第5日】
岡山学芸館(岡山)
秋田商(秋田)
【第6日】
鶴岡東(山形)
関東一(東東京)
花咲徳栄(埼玉)
高岡商(富山)
三沢商(青森)
石見智翠館(島根)
【第7日】
作新学院(栃木)
東海大相模(神奈川)
遊学館(石川)
そして、今夏、もうひとつの聴きどころは、高校野球100年を彩ってきた定番応援曲の「本家」による演奏です。
「本物はすごい。ぜひ、違いを楽しんで」と語る「高校野球ブラバン応援研究家」でフリーライター梅津有希子さんのおすすめは、早稲田実業(西東京)、天理(奈良)、智弁和歌山。
早実は、日本の野球界で長く愛されてきた「コンバットマーチ」の本家、早稲田大の系属校。六大学野球を華やかに彩ってきた名曲の数々を、オリジナルの演奏で披露します。
天理は、プロ野球でも高校野球でも、得点したら流れるおなじみのメロディー「天理ファンファーレ」や、オールドファンおなじみのチャンステーマ「ワッショイ」の本家。全日本吹奏楽コンクールに30回以上出場してきた名門の迫力あるサウンドで、オリジナルを聞くぜいたくが、たまりません。
昨年の夏の甲子園では、聴かない日はないほどの人気だった「アフリカン・シンフォニー」を、野球応援に初めて採り入れた智弁和歌山も、登場します。
気温も湿度も高い夏の甲子園での演奏は、楽器にも奏者にも過酷です。クラリネットなど木管楽器を「プラ管」にする学校もあります。
春日部共栄、クラリネットはプラ管。繊細な木管楽器は外で吹くとダメージが大きく、割れたりするので、プラスチックを使用することも多々。#ブラバン甲子園 #高校野球
— 梅津有希子 (@y_umetsu) 2014, 8月 11
それでも野球応援が好き、という吹奏楽部は少なくありませんが、この時期は全日本吹奏楽コンクール予選の真っ最中。
智弁和歌山、岡山学芸館など4校は、なんと、コンクールと試合がぶつかってしまいました。
全日本吹奏楽コンクール4年連続出場中の岡山学芸館顧問の中川重則教諭は、「部員たちは野球応援が大好きで、暑さをものともせずがんばってきました。コンクールメンバー55人は残念ながら行けませんが、残る100人が頑張ってくれると思います」と話していました。
暑さにも、スケジュールの綱渡りにも負けない、アルプスの吹奏楽部員たちの応援に、ぜひご注目下さい。
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