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中国TVのガンダム騒動 現地もネタに「次はウルトラマンか(汗)」

中国中央テレビ局の番組で、日本の自衛隊を紹介する映像のなかに、一瞬、ガンダムの姿が入ったトラブル。現地のネット上で大騒ぎになりました。

中国中央テレビ局(CCTV)に一瞬、映ったガンダム。ネット上では画面をキャプチャーをした画像が瞬時に出回った
中国中央テレビ局(CCTV)に一瞬、映ったガンダム。ネット上では画面をキャプチャーをした画像が瞬時に出回った

目次

 6月30日、中国中央テレビ局(CCTV)の番組で、日本の自衛隊を紹介する映像のなかに、一瞬、機動戦士ガンダムの姿が入ったトラブル。現地の中国でもネット上で大騒ぎになりました。中国では「高達」と呼ばれるガンダム。アニメの放送は一度もされていないのにも関わらず、高い人気を誇っています。

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自衛隊の新装備?

 6月30日にCCTV4(中文国際)チャンネルの討論番組「今日関注」は日本の安保法案を取り上げました。学者の解説に合わせて自衛隊の紹介映像が流れ、そこで一瞬ガンダムの姿が映りました。

 自衛隊にガンダムが配備されているかのようなこの映像に、多くの視聴者が反応。中国の人気ポータルサイト網易ニュースでは「CCTV番組に機動戦士ガンダム出現」(7月2日)の記事が配信されると、瞬時に46000以上のページビューに達し、6000以上のコメントがつきました。

関連リンク:CCTVの日本自衛隊の紹介映像にガンダムが出現したことを伝える網易新聞の記事

 また、中国版ツイッターの新浪微博でも多くのコメントが寄せられました。

 「確かに負けました。日本軍のガンダムにはかないません」、
 「次はウルトラマンか(汗)」、
 「あなたにガンダムがあり、我が軍には『葫芦娃』(中国のアニメの著名なキャラクター)があるよ」、
 「我が軍には『藍翔ショベルカー』もあるぞ」(中国で一番コマーシャルに力を入れている技術専門学校。そこのショベルカー専攻が人気)。

52周年記念行事で観閲行進をする陸上自衛隊第10師団の自衛官ら=2014年9月、名古屋市守山区守山3丁目
52周年記念行事で観閲行進をする陸上自衛隊第10師団の自衛官ら=2014年9月、名古屋市守山区守山3丁目 出典: 朝日新聞

中国の「ガンダム」人気

 もともと、中国で日本のアニメの人気は高く「一休さん」「ドラえもん」「聖闘士星矢」「花の子ルンルン」「ドラゴンボール」などは、テレビで放送されています。

 一方、ガンダムは中国のテレビでは放送されたことはありませんが、インターネットの普及によって、1990年代後期から知名度が上がったと言われています。そして、2005年にガンダムが主役のテレビゲーム「ガンダムSEEDシリーズ」がヒットしたことで、アニメを知ったファンが一気に広がりました。

 ガンダムは中国語で「高達」と訳され、中国の大手検索サイト百度には「高達バー」というガンダム専門のチャットルームが存在し、ガンダムのプラモデル、ガンプラの専門店も生まれています。

お台場に登場した「実物大」のガンダム像=2009年6月、東京都品川区東八潮
お台場に登場した「実物大」のガンダム像=2009年6月、東京都品川区東八潮 出典: 朝日新聞

過去にはトップガンも

 今回の放送事故。番組づくりのずさんさを指摘する声もありました。

 CCTVは中国で最も大きなテレビ局で、人口カバー率は96.55%に達し、放送範囲は中国全土をカバーしている国家テレビ局です。しかし、実は今回のガンダム以外にも、同じようなミスをしています。
 2011年1月に放送されたCCTVの看板ニュース番組「新聞聯播」では中国のJ-10戦闘機を紹介する時に、映像はハリウッド映画「トップガン」の画像を使った疑いがありました。当時もネットで多くの指摘が寄せられ、「CCTVの従業員は本当に真面目に番組を作っているのか」と喝を入れるユーザーもいました。

関連リンク:トップガン映像疑惑に関して議論する中国の人気電子掲示板(BBS)「天涯論壇」
中国軍の主力戦闘機「殲10」=2014年11月、広東省珠海、倉重奈苗撮影
中国軍の主力戦闘機「殲10」=2014年11月、広東省珠海、倉重奈苗撮影 出典: 朝日新聞

両国ネットユーザーがネタに

 ネット上では格好のネタとして取り上げられた今回の放送事故。日本のツイッターユーザーからは「両国の人が笑いながら盛り上がれるのは素晴らしいと思う」といった声も。日本のアニメが、思わぬ形で、両国のネットユーザーの共通の話題になったようです。



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