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なでしこ有吉佐織、「元キング」が先取点 FWから名サポート役へ
サッカーの女子W杯カナダ大会、オランダ相手の決勝T1回戦で先取点をあげた有吉選手。今はSBですが、もともとは「キング」と呼ばれたFWでした。
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サッカーの女子W杯カナダ大会、オランダ相手の決勝T1回戦で先取点をあげた有吉選手。今はSBですが、もともとは「キング」と呼ばれたFWでした。
サッカーの女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会、日本代表は23日の決勝トーナメント1回戦でオランダに2―1で勝ち、2大会連続3度目の準々決勝進出を決めました。オランダ戦で先取点をあげた有吉佐織選手、今はサイドバック(SB)ですがもともとはフォワード(FW)で、攻撃の要。あだ名は「キング(王)」でした。高校卒業後、サポート役に徹するSBに自分の道を見いだします。そこには、彼女なりのこだわりがありました。
佐賀県出身の有吉選手は、神村学園中等部、高等部をへて、日体大へ進みます。2010年に日テレ入り。2012年に代表初出場を果たし、同年のロンドン五輪は控えでした。
有吉選手は、神村学園高校時代、FWかトップ下で、チームの中心的存在でした。寮の同じ部屋の先輩につけられたのが「キング(王)」という「コートネーム」でした。その名残で、代表でも一部の選手からは、いまだにそう呼ばれています。
「キング」といえば、サッカーJ2横浜FCの元日本代表FW三浦知良選手がいます。三浦選手は、長年、日本のサッカー界を引っ張ってきた人です。サッカーにおける「キング」の名前は、それだけ大きな存在と言えます。
一方、有吉選手は日テレ入り後、FWからSBになりました。ポジションの変更には戸惑う選手も少なくありませんが、「みんながうますぎて、前めでは限界を感じていた」という有吉選手。攻守で周りの選手と連係しながらプレーするSBなら、「自分も生きていけるかな」と思い、すんなり受け入れられたそうです。
有吉選手は「ポジションにこだわりもなかったから、左右ともできるようになったのかもしれない」と言います。その結果、チームでは左右を自由にこなせる貴重な存在になっています。
そんな有吉選手、2012年のロンドン五輪はバックアップメンバーで、現地に行きながら、目の前のピッチに立てない悔しさを味わいました。憧れていた世界大会。「今回は、1分でも多くピッチに立ちたい」。その思いを形にする活躍でした。
昼間はフットサル場で働く27歳。「声かけてくださるお客さんも多いんです」。応援してくれる職場の仲間にも、最高の笑顔を届けました。