IT・科学
ウェブ記事、本当の価値は?「共感度」重視の流れ SNS効果を計測
ウェブ記事の効果を見るうえでソーシャルメディアは欠かせない存在になっています。最近ではSNSの「共感度」を自動で測るツールも生まれています。
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ウェブ記事の効果を見るうえでソーシャルメディアは欠かせない存在になっています。最近ではSNSの「共感度」を自動で測るツールも生まれています。
ウェブ記事がどれだけ読まれたか。フェイスブックなどソーシャルメディアでの広がりは、重要な指標になっています。PR会社「アウル」は、自動でSNS上の「共感度」を測るツール「indicator(インディケーター)」を開発。より多角的にウェブ記事の効果を探る動きが進んでいます。
ソーシャルメディアでの広がりが重視される背景には、ウェブ記事が、テレビCMと同じくらい、企業の宣伝やプロモーションにとって欠かせない存在になっている現状があります。2014年の国内のネット広告費は前年比12・1%増の1兆519億円と初めて1兆円を超えました。1兆9564億円のテレビに迫る勢いになっています。
ウェブ記事はテレビの視聴率よりも、細かく測定することができます。同じワンクリックでも、ソーシャルメディア上で拡散されたクリックか、そうではないクリックなのか、データから読み取ることも可能です。そして近年、重視されているのが、ソーシャルメディア上での反応です。
「インディケーター」は、ウェブ記事がどれだけ読まれたか、ソーシャルメディア上の拡散を元に自動で効率的に計測するツールです。ほとんどのウェブ記事についているフェイスブックとツイッターのボタンを活用します。どれだけ、SNS上でシェアされたかを分析することで、記事が与えた効果を計算します。
特に重視しているのがフェイスブックです。フェイスブックには、「いいね!」「シェア」「コメント」など様々なアクションがあります。これまで、ひとくくりにされることが多かったアクションを、細かく測定。それぞれのアクションに応じたページビューをはじき出します。
SNS上のデータを使えば、読んだ人が、ウェブ記事によってどれだけ態度を変えたかを見ることができます。「インディケーター」では、記事が出た直後だけでなく、記事に関係する単語が検索されたことで読まれる効果を測定します。それらのデータを元に、ウェブ記事の広告価値を金額ではじきだす機能もついています。
「アウル」の北村俊二CEOは「ウェブ記事を情報資産として見る時代。SNSや検索ワードなど、多角的なデータでウェブ記事の価値を判断すれば、よりよいプロモーションにつながるし、より面白いウェブ記事を生み出すこともできる」と話しています。