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1万円の高性能マスク、MERS対策で爆買い! 韓国・中国人が次々

韓国で感染が拡大している「MERS」。日本製の高性能マスクが「爆買いい」されています。

くればぁが販売しているマスク「ピッタリッチ」
くればぁが販売しているマスク「ピッタリッチ」 出典: くればぁ提供

目次


 韓国で感染が拡大している「MERS」(中東呼吸器症候群)。発症を防ぐワクチンや、ウイルスに対する治療薬はなく、対策として手洗いやマスク着用が勧められています。そんななか、日本製の高性能マスクが飛ぶように売れています。製造しているのは愛知県の中小企業。1日1万枚製造しても追いつかない状況だといいます。

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日本も警戒強める


 MERSとは「Middle East Respiratory Syndrome」の略。2012年にサウジアラビアで確認され、ヒトコブラクダが感染源とみられています。原因となるウイルスは、風邪を引き起こすコロナウイルスの新型で、感染から2~14日後に発熱やせきなどの症状が出るとされています。

 世界保健機関(WHO)によると、6月6日現在、中東や韓国、英国、米国、マレーシアなど計25カ国で患者が1195人報告され、少なくとも448人が死亡しています。

 韓国での感染拡大を受け、日本も警戒を強めており、厚生労働省は検疫強化などの対策をまとめています。

韓国人や中国人が「爆買い」

「ピッタリッチ」の内側。汗をすってサラサラになる素材が使われている。内部のフィルターは独自技術を使っていて、息苦しさを感じさせないように工夫されている。
「ピッタリッチ」の内側。汗をすってサラサラになる素材が使われている。内部のフィルターは独自技術を使っていて、息苦しさを感じさせないように工夫されている。 出典: くればぁ提供


 愛知県豊橋市にある中小企業「くればぁ」の本社には、小売店でマスクを購入できなかった韓国人や中国人が直接訪れて「爆買い」することが増えているといいます。

 販売しているのは、1万分の1ミリ単位の超高精度メッシュを応用した「ピッタリッチ」というマスク。内部にある7~8層のフィルターが小さな粒子の侵入を防ぐ高性能な商品です。洗って再利用できるオーダーメイドタイプが1枚1万円前後、使い捨てタイプが50枚入りで12980円と高額ですが、連日、客足が途絶えないそうです。

 くればぁ専務の中河原毅さん(35)は「一番多いのが韓国の方で、中国の方や日本人も増えています。お一人で60万円分のマスクを買われた方もいます」と話します。

日本の医療機関や公的機関も

マスクの製造過程
マスクの製造過程 出典: くればぁ提供


 個人だけでなく大口の注文も。5月下旬、韓国に商品を卸している商社から「MERS対策として購入したい」と問い合わせがあり、その後に日本の医療機関や公的機関からも注文が入ったといいます。現在、日本向けと韓国向けでほぼ同じくらいの数の注文を受けているそうです。

 「例年、マスク製造は風邪やインフルエンザが流行する冬に集中するので、今回は異例です。例年と比べて製造枚数は10倍以上になりそうです」と中河原さん。急きょ社員を5人雇い、工場は休日なしのフル稼働状態だといいます。

 MERSは患者のせきやくしゃみのしぶきを吸い込むなどして感染すると考えられているため、マスク着用は有効な対策になります。クッションフィルターを入れることで息苦しさを軽減したり、汗を吸ってサラサラした状態を維持する素材を使用したりと、夏の暑い時期でも使いやすいよう工夫した点も評価されているそうです。

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