閉

これフカボリしてほしい

リクエストする

閉

2015年04月25日

横浜弁じゃなかった「~じゃん」 はまっ子の自信が生んだ勘違い

  • 28134

高層ビルや観覧車の光が美しい「みなとみらい」の夜。発展した横浜の自信が「じゃん」の勘違いを生んだ

高層ビルや観覧車の光が美しい「みなとみらい」の夜。発展した横浜の自信が「じゃん」の勘違いを生んだ


 「そう言ったじゃん」「いいじゃんよ」。語尾につく「じゃん」は横浜弁とも言われていますが、「三河地方では昔からじゃんを使っている」「山梨こそ本家だ」と各地から名乗りが上がっています。果たして「じゃん」の発祥地はどこなのでしょうか?

「横浜発祥ではありません」

 「横浜発祥ではありません」と言うのは国立国語研究所の井上史雄客員教授です。

 「いろいろな説がありますが、静岡あたりから東海道を伝って人口とともに流入したと思います。戦前にはすでに横浜に『じゃん』はあった」。

 「じゃん」は、横浜の発展と共に流入した人々によって、もたらされた言葉のようです。

東海道五十三次「庄野」=2014年4月9日

東海道五十三次「庄野」=2014年4月9日

出典:朝日新聞

富士山の裾野のように

 井上さんは、1980年代、横浜から大阪までの東海道線沿線の各駅で、「じゃん」がどれぐらい地域に浸透しているか、年代別に調査しました。その浸透度合いや文献などの調査から、静岡、山梨を中心に「富士山の裾野のように」三河や横浜に広がっていったと結論づけています。

 横浜には戦前、輸出用のお茶を蒸す仕事があり、静岡などからも多くの女性が働きに来ていました。「言葉は、よそ者の若い女性の間でぱっと広がる。紡績やお茶の工場で働く女性を通じ、入ってきたのでは」。開港以来、全国各地から人を受け入れてきた横浜には、外から来たものを柔軟に受け入れる風土があったため、言葉も広まったのだといいます。

1935(昭和10)年ごろの横浜・中華街大通り入り口の絵はがき(横浜開港資料館所蔵)

1935(昭和10)年ごろの横浜・中華街大通り入り口の絵はがき(横浜開港資料館所蔵)

出典:朝日新聞

方言に引け目感じない「はまっ子」

 では、なぜ「じゃん」が横浜弁として全国で認知されるようになったのか。井上さんは「発展に伴い、横浜の文化に自信がついた」ためと推測しています。

 1970~80年代には、ロックグループ「横浜銀蠅」など独自の文化が「かっこいい」と全国に発信されていきました。井上さんは、自分たちが話す言葉を「方言」として引け目を感じることなく、使っていたことも一因とみています。

 「じゃんは、横浜の多様性を象徴するものでもあります」

大勢の人で賑わう横浜・赤レンガ倉庫=2015年3月28日

大勢の人で賑わう横浜・赤レンガ倉庫=2015年3月28日

出典:朝日新聞


あわせて読みたい

鳥山明さんに「漫画家になれますか?」「学校へ行けない僕」のその後
鳥山明さんに「漫画家になれますか?」「学校へ行けない僕」のその後
猫と警備員の攻防、まだ続いてた! 美術館の投稿に思わずほっこり…
猫と警備員の攻防、まだ続いてた! 美術館の投稿に思わずほっこり…
掲載ミス? 違います! Hondaが送ったメッセージとは
掲載ミス? 違います! Hondaが送ったメッセージとは
PR
スマホ充電コード、これでスッキリ! 話題のガチャは新入社員が企画
スマホ充電コード、これでスッキリ! 話題のガチャは新入社員が企画
人気が出たら生産中止! 「ドッキリ蛇口」が話題、大阪の会社に聞く
人気が出たら生産中止! 「ドッキリ蛇口」が話題、大阪の会社に聞く
「触れるVR」×「SDGs」=「?」 高校生たちの意外な回答とは
「触れるVR」×「SDGs」=「?」 高校生たちの意外な回答とは
PR
ママチャリ、なぜ定番に?
ママチャリ、なぜ定番に?
Q&A
多すぎて選べず…「ビジネス書」は教養重視に 具体的にこれ読んで!
多すぎて選べず…「ビジネス書」は教養重視に 具体的にこれ読んで!
「くつろぐソファ」の意味が違う! カメラマンの勘違いで撮れた傑作
「くつろぐソファ」の意味が違う! カメラマンの勘違いで撮れた傑作
発達障害とは?もし「発達障害かも」と思ったら?イラストで解説!
発達障害とは?もし「発達障害かも」と思ったら?イラストで解説!
日本の「帰国子女」、ステレオタイプ先行でモヤモヤする。
日本の「帰国子女」、ステレオタイプ先行でモヤモヤする。
Q&A
鼻に芋、長面…幕末の偉人も人だった!大名の「あだ名」実はシュール
鼻に芋、長面…幕末の偉人も人だった!大名の「あだ名」実はシュール

人気

もっと見る