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京大・吉田寮、今も変わらぬカオス感 ヤギ飼育、寄宿費400円
京大吉田寮に新棟が完成しました。寮生がヤギやエミューを飼ったりライブを企画したりする自由な雰囲気で知られています。
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京大吉田寮に新棟が完成しました。寮生がヤギやエミューを飼ったりライブを企画したりする自由な雰囲気で知られています。
京都大学吉田寮に新棟(西寮)が完成しました。運営は学生の自治にまかされており、新築の棟でも、寄宿料400円と据え置きに。寮生がヤギやエミューを飼ったりライブを企画したりする自由な雰囲気は、京大のシンボルとして知られています。
吉田寮は、東京大の駒場寮(すでに廃寮)、北海道大の恵迪(けいてき)寮、東北大の明善寮とともに「日本四大自治寮」に数えられています。寮の運営や入居者選考は寮生自身がしており、入寮者には自治活動に参加しなければなりません。
吉田寮の特徴は、その突き抜けた自由さです。寮生がヤギやエミューを飼ったりライブを企画したり。ボロボロの木造建築のなかで昼間から酒を飲み、麻雀卓を囲みながら、哲学の話をするカオスな空間が今も残っています。
寮をめぐっては1982年、大学側が1986年3月での廃寮を決めたことで入居者らによる反対運動が起きました。抗議活動のなかで学生が逮捕される事態にまで発展しました。
近年は主に耐震上の理由をあげて大学側が現棟の建て替えを求めていますが、補強工事で対応するべきだと主張する自治会との間で話し合いが続いています。現棟についての交渉と並行して、新棟の建設工事が進められていました。
現棟の寮費は寄宿料400円のほか、光熱水費や自治会費を含めて月約2500円と格安です。大学は新棟の寄宿料として4700円を提示していますが、自治会と合意に達するまでは現棟と同じ料金にするそうです。
ウェブソリューション事業を手がける「ゆめみ」の片岡俊行さんは吉田寮出身です。片岡さんは、2013年7月29日号の週刊誌アエラの記事で、吉田寮についてこう振り返っています。
「吉田寮では月2千円くらいで暮らせていたから、起業して失敗してもなんとか生きていけるかな、と思っていました。大学院は休学、留年を繰り返して、そのまま起業。大学発ベンチャーじゃなくて、大学脱ベンチャーです(笑)」