お金と仕事
すき家、「長時間労働が改善してきた」 外部有識者の委員会が報告書
すき家の労働環境が改善しつつあるようです。さらに改善させるため、外部の委員会は券売機やメニューの絞り込みなどを求めています。
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すき家の労働環境が改善しつつあるようです。さらに改善させるため、外部の委員会は券売機やメニューの絞り込みなどを求めています。
牛丼チェーンのすき家を運営する「ゼンショーホールディングス」は8日、店舗での従業員の労働環境を改善するため、外部の有識者らで構成する委員会にチェックを受けたと発表しました。この委員会は報告書で「全国2000店舗弱を(東京の)品川本部のみでコントロールしていたことにより、(労働実態の)把握が追いつかなかった」と指摘しつつ、昨夏以降の会社側の改善活動により「社員やクルー(アルバイト従業員)の長時間労働の実態が改善してきた」としています。
ゼンショーに報告書を提出したのは「職場環境改善促進委員会」(委員長・白井克彦放送大学学園理事長)。報告書によると、店舗で月に100時間以上の時間外労働をしていたアルバイトの数は昨年3月に579人いましたが、今年2月に4人まで減少しました。店舗をアルバイト1人で運営する「ワンオペレーション」の廃止などに、会社側が取り組んだ結果とみられます。
また、社員の平均残業時間も昨年3月には109時間でしたが、今年3月には37時間となり、法定基準の45時間を下回る水準に改善しています。業界水準より高かった社員の離職率も改善しつつある、としています。
ただ、委員会は月60時間以上の残業をしている従業員が多数いることも指摘。「長時間労働を発生させないよう引き続き対応の努力をすべき」としています。具体的には店舗でのタイムカードの導入や券売機の設置、メニューの絞り込みなどを検討し、いっそうの労働時間の把握や作業負担の軽減に取り組むよう求めています。
これに対し、すき家の興津龍太郎社長は「提言を真摯に受け止め、再発防止と信頼回復に向けて全力を傾けます」としています。