IT・科学
イングレスお遍路、狙え世界遺産 徳島でシンポ 本気で活用策探る
イングレスとお遍路のコラボが実現するかもしれません。リアルの拠点を巡るという意味では、先輩格のお遍路。徳島では活用策を探るシンポジウムも開かれました。
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イングレスとお遍路のコラボが実現するかもしれません。リアルの拠点を巡るという意味では、先輩格のお遍路。徳島では活用策を探るシンポジウムも開かれました。
イングレスとお遍路のコラボが実現するかもしれません。リアルの拠点を巡るという意味では、先輩格のお遍路。遍路道の世界遺産登録に向けてイングレスを活用できないか、シンポジウムが開かれました。
イングレスは、緑と青の2陣営に分かれ、拠点に見立てた実在の史跡や建物を奪い合うスマートフォン向けのゲームです。グーグルの社内ベンチャー「ナイアンティック・ラボ」が開発しました。
スマホのGPS機能を使って、リアルの世界を動き回るのが特徴で、ゲームのダウンロード数は全世界で800万を超えています。
リアルの拠点を巡るという点では、お遍路と共通しており、これを地域の活性化に生かそうという動きも出ています。
四国では遍路道の世界遺産登録を目指しており、3月28日には、イングレスを世界遺産登録の後押しにつなげられないか考えるシンポが徳島市で開かれました。
会場のプレーヤーからは、「1番から5番までの札所を回るイベントを催すなど、遍路の糸口をイングレスで作れば、観光客を増やす一助になるのでは」という提案がありました。
19番札所立江寺の庄野晃隆副住職からは、手にしたスマホを見ながら寺にやって来るゲーム参加者を「不審者と間違えてしまうかも」と心配する声も出ました。
グーグルの広井隆太プログラムマネージャーは、「イングレスは実際に町を歩くゲームなので、人を外に動かす力がある」とゲームの効果をアピールしました。
イングレスは、四国でも人気で、香川県丸亀市の「手打ちうどんまえば」前にあるタヌキの置物は拠点の一つに指定されています。店主が「秋ごろから1~2割、売り上げが増えた気がする」と話すなど、地域の活性を歓迎する声も。
一方で、私有地に侵入する恐れもあり、プライバシーの問題に詳しい白鷗大の石村耕治教授(情報法)は「建物の所有者の同意がないまま、ゲームの拠点にされるのは問題ではないか」と指摘しています。
とはいえ、自治体にとっては、地域の活性化ツールとして魅力的なのも事実です。神奈川県横須賀市は、スマホのイングレスの画面を見せれば、東京湾に浮かぶ猿島行きの船の運賃が半額になるサービスを開始。島には15カ所の拠点があるそうです。
岩手県では昨年、県庁職員の有志が「イングレス活用研究会」を結成しています。