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3Dプリンターで、ヤドカリの貝を作ってみた 斬新すぎるアート展
3Dプリンターで作ったヤドカリの貝殻。オキュラスで脳内探検。最先端のテクノロジーを使ったアートイベント「デジタル・ショック」には、斬新な作品が次々登場しています。

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3Dプリンターで作ったヤドカリの貝殻。オキュラスで脳内探検。最先端のテクノロジーを使ったアートイベント「デジタル・ショック」には、斬新な作品が次々登場しています。
3Dプリンターで作ったヤドカリの貝殻。ヘッドマウントディスプレイによる脳内探検。最先端のテクノロジーを使ったアートイベント「デジタル・ショック」がアンスティチュ・フランセ東京(東京都新宿区)で開かれています。斬新な企画は、五輪を控え、東京をメディアアートの街として育てる思いも込められています。
「デジタル・ショック」は、3Dプリンターのような機器やCG、音楽、光などを組み合わせたメディアアートと呼ばれる分野の展覧会です。毎年、3月に開かれており今年で4回目です。フランス人や日本人らのアーティストが出展しています。
Aki Inomataさんの「やどかりに「やど」をわたしてみる」は、3Dプリンターでヤドカリの「やど」である貝殻を作成。本物のヤドカリが入って動く様子を映像で流しながら、実物の「やど」を鑑賞できます。「やど」は透明な材質で作られています。突起のよう見えるのはビルで、ニューヨークなど世界中の都市がデザインされています。
作品は、2009年にフランス大使館が建て替えられた際に開かれたアートイベントに刺激を受け、生まれました。日本国内にありながら、法律的にはフランスである大使館が、再び日本になるという話から、土地や国の概念についてイメージが膨らんだそうです。
バルタザール・オキシエートルさんの「第5の睡眠」は、ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift(オキュラス)」を使った作品です。人間の体内を動けるくらいのナノロボットになった設定で、脳の中を動き回ります。ストーリーに沿って移動しつつも、360度視点を動かせるという、ゲームと映画の中間のような感覚を味わうことができます。
一見、日本の屋台に見えますが、実は本格的な実験室という異色の作品が「Oubiopo(潜在的生物学工房)」です。誰もが参加できる場、移動もできるラボ、など芸術と生物の関係を考える仕掛けになっています。アーティストと科学者、来場者によるワークショップも開かれ、参加者は屋台での科学実験という、めったにない体験を楽しんでいます。
今年の「デジタル・ショック」は同じ時期に開催されるメディアアートの展覧会と連携しています。それぞれのイベントは「MEDIA AMBITION TOKYO」のサイトに特設の紹介ページを作るなどして、コラボしています。
アンスティチュ・フランセ東京で展覧会などを担当するサンソン・シルヴァンさんは「ファッションのパリ、デザインのミラノのように、世界の都市にはそれぞれ個性があります。五輪を控えた東京の新たな魅力として、メディアアートを育てていきたいです」と話しています。
「デジタル・ショック」は3月22日まで、東京都新宿区のアンスティチュ・フランセ東京で開催しています。入場無料です。