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縁側時間に癒されたい カフェ・文化財で堪能 専門サイトも
一見、ニッチな存在の縁側の魅力が再発見されています。休日に古民家カフェや、文化財の建物の縁側を堪能、縁側つきのオフィスまで出現しています。
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一見、ニッチな存在の縁側の魅力が再発見されています。休日に古民家カフェや、文化財の建物の縁側を堪能、縁側つきのオフィスまで出現しています。
古民家などレトロな建物への人気が高まる中、縁側の魅力が再発見されています。休日に古民家カフェの縁側席でくつろいだり、文化財の建物の縁側からお庭を堪能したりする、縁側時間に注目が集まっています。地方には縁側つきのオフィスも登場。全国の「名縁側」を紹介する専門のサイトも生まれました。
縁側は、隣近所の人と気楽に茶飲み話などができる、家の内と外をつなげる空間として親しまれてきました。しかし、最近は防犯意識の高まりから、一戸建ての家屋から姿を消しつつあります。
一方で、震災を機に住民のコミュニケーションの大切さが見直され、縁側を設置している仮設住宅もあります。
成瀬夏実さんは、日本で、おそらくただ1人の縁側専門ライターです。サイト「縁側なび(http://engawanavi.com/)」で国内の様々な縁側を紹介しています。
成瀬さんによると、縁側を楽しんでいる人の多くは都会のマンション住まいだそうです。一戸建てはハードルが高いけれど、昔ながらの縁側には魅力を感じている。そんな人が、電車などで行ける古民家カフェなどに休日訪れ、気ままな時間を過ごしているそうです。
成瀬さんは「古民家だと、リノベーションされたおしゃれなものから、田舎の住まいまで、色んなイメージがあります。でも縁側は、だいたい、みんなイメージが共通している。生活の延長線にある存在なので、気軽に味わえるのが魅力です」と話します。
1人でも楽しめ、ただ座っているだけでいいところも、人気のようです。
自身の結婚式も縁側のある貸別荘で開いたという成瀬さんがおすすめする縁側をご紹介します。
東京都文京区にある旧安田楠雄邸庭園は、東京都の名勝として文化財指定を受けています。1919年に建設された近代和風建築として知られています。縁側から眺める桜は、まさに絶景です。
石垣島にある「Le Lotus Bleu」には、なんとガラスの縁側があります。元々は、飛騨高山にあった古民家を移築したという建物は、現在、ホテルとして活用されています。
その名も「株式会社えんがわ」は、徳島県神山町にある映像会社です。社名の通り、オフィスには巨大な縁側があります。「株式会社えんがわ」は東京のIT企業「プラットイーズ」のサテライトオフィスとして設立されました。
東京の神楽坂にある古民家居酒屋カド。おすすめはランチです。暖かくなり始めた春、縁側で楽しむご飯は格別。都心にありながら、それほど騒がしくないので、1人、本を読みながら過ごすのもおすすめです。
自宅で縁側時間を楽しむ方法はないのでしょうか。実は、マンション住まいの成瀬さんですが、自宅で縁側時間を楽しんでいるそうです。
成瀬さんが活用しているのが、無印良品のウッドデッキパネルです。ベランでにいくつか並べるだけで、縁側空間を生み出すことができます。
腐食やシロアリに強く、長期間の使用に耐えるバラウ材を使用したデッキパネルです。比重の高い木材のため重みでずれにくく、ジョイント用部品や工具などを使用せずに、置いていくだけで設置ができます。裏面には排水溝をあけて床面との接触部分で水が溜まらない作りになっています。