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どうなる芥川・直木賞 5度目の正直、京大医学生、史上2番目の高齢

芥川賞・直木賞が1月15日に発表されます。5度目の正直、京大医学生、史上2番目の高齢…賞にまつわる数字から今回の注目作家を探ってみました。

「鹿男あをによし」「プリンセス・トヨトミ」などが映像化された万城目学さんは直木賞で5回目の候補となっている
「鹿男あをによし」「プリンセス・トヨトミ」などが映像化された万城目学さんは直木賞で5回目の候補となっている 出典: 朝日新聞

目次

 第152回芥川賞・直木賞が1月15日に発表されます。賞にまつわる数字から今回の注目作家を探ってみました。

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【動画】「もらっといてやる」と、当時の選考委員の石原慎太郎氏に言い放った、田中慎弥氏の芥川賞受賞会見(2012年1月)

ベストセラー作家でも苦戦

 「鹿男あをによし」「プリンセス・トヨトミ」などが映像化されている万城目学さんは、「悟浄出立」で5回目の直木賞の候補になってます。
 まだ受賞していないことに意外と感じる人もいるでしょうが、何度も落選した人気作家が近年でも数多くいます

・東野圭吾さん 6回目に「容疑者Xの献身」で受賞(2006年)
・北村薫さん  6回目に「鷺と雪」で受賞(2009年)
・道尾秀介さん 5回目に「月と蟹」で受賞(2011年)
・葉室麟さん  5回目に「蜩ノ記」で受賞(2012年)

 前々回の姫野カオルコさんは1997年に候補になって以来、5回目の候補で受賞しました。前回受賞の黒川博行さんも6回目の候補でした。万城目さんは、この流れに続くことができるでしょうか。

 一方、伊坂幸太郎さん、恩田陸さんは5回候補になっていますが、受賞していません。

史上2番目の高齢受賞は

 「鬼はもとより」で初めて直木賞候補となった青山文平さんは1948年生まれ。受賞すれば66歳で、史上2番目の高齢となります。
 史上最年長は、1990年に受賞した星川清司さんで68歳でした。星川さんは生年を5歳若く公表していました。2008年の没後に本当の生年が明らかになり、最年長者であることが分かりました。

直木賞の候補となっている青山文平さん。受賞すれば2番目の高齢となる
直木賞の候補となっている青山文平さん。受賞すれば2番目の高齢となる

平成生まれの京大生

 芥川賞では、「影媛(かげひめ)」で2回目の候補となっている高尾長良さんは1992年生まれの22歳。受賞すれば、芥川賞では初めての平成生まれとなります。
 ちなみに直木賞はすでに平成生まれの受賞者が出ています。2013年に「何者」で受賞した朝井リョウさん(1989年生まれ)です。

 芥川賞は、147回の鹿島田真希さんから151回の柴崎友香さんまで5回連続で女性が受賞しています。これだけ続くのは、芥川賞史上で初めてのこと。
 高尾さんが、この記録を延ばすのか。京都大学医学部在学中という経歴もあわせ、受賞すれば注目を浴びそうです。

芥川賞候補となっている高尾長良さん。受賞すれば初めての平成生まれ
芥川賞候補となっている高尾長良さん。受賞すれば初めての平成生まれ

第152回芥川賞・直木賞の候補作(敬称略、50音順)

 【芥川賞】上田岳弘「惑星」(新潮8月号)▽小野正嗣「九年前の祈り」(群像9月号)▽小谷野敦「ヌエのいた家」(文学界9月号)▽高尾長良「影媛」(新潮12月号)▽高橋弘希「指の骨」(新潮11月号)

 【直木賞】青山文平「鬼はもとより」(徳間書店)▽大島真寿美「あなたの本当の人生は」(文芸春秋)▽木下昌輝「宇喜多の捨て嫁」(文芸春秋)▽西加奈子「サラバ!」(小学館)▽万城目学「悟浄出立」(新潮社)
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