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レクサス、アウディ、マイバッハ…LAで人気だったセレブカーとは?

世界各国の自動車メーカーが新型車やコンセプトカーを発表するLAオートショーが閉幕した。話題になったクルマをあらためて紹介しながら、今後のトレンドを占う。

プレスの注目を集めたレクサスLF-C2
プレスの注目を集めたレクサスLF-C2 出典: 朝日新聞
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 米ロサンゼルスであった、世界各国の自動車メーカーが新型車やコンセプトカーを発表するロサンゼルス自動車ショー(LAオートショー)が11月30日に閉幕した。
 話題になったクルマをあらためて紹介し、来年以降の業界トレンドを占う。

好況を反映、高級車が復権

 LAオートショーは近年、GM、フォード、クライスラーの米ビッグスリーの不振もあり、注目度の高さでは、欧州や中国でのショーに一歩譲っていた。
 しかし、米国内の景気が堅調で、高額商品の消費が活発化。各社が米国市場をターゲットに、華のある高級車をそろえてアピールした。

 今年の米新車市場はリーマン・ショック前の2007年以来、7年ぶりに1600万台に達すると見込まれる。株式市場ではダウ工業株平均が過去最高値の圏内で推移し、富裕層や株式投資をしている人の間では高価格帯の車を買う動きが広がる。米国の金融当局の低金利政策で自動車ローン金利も大きく下がり、新車購入がしやすくなった。欧州などで景気が落ち込み、各社にとって「ドル箱」の米市場でどれだけ稼ぐかが勝負どころだ。
車、稼ぎ重視にシフト 米・中2大市場でモーターショー:朝日新聞デジタル
好況で賑わったLAオートショーの展示場
好況で賑わったLAオートショーの展示場 出典:ロイター

【メルセデス―マイバッハS600】リベンジ期して再々登板

 ドイツ車では、超高級ブランド「マイバッハ」の再々登板が話題を呼んだ。
 マイバッハは戦前に高級車を製造。のちにダイムラーの傘下に入り、2002年、ロールス・ロイスやベントレーに対抗するブランドとして復活した。しかし、リーマン・ショックによる市場の低迷などで販売は伸び悩み、12年に撤退した。
 このほど再復活したのは、既存のSクラスのストレッチ版。最上位モデルとして、内外装のしつらえをゴージャスにし、後席優先の乗り心地を実現しているという。
 こういった上級モデル追加の手法は、トヨタ・クラウン→クラウンマジェスタ、日産フーガ→シーマのように各メーカーで散見される。この手の新モデルは製造コストは抑えられるものの、クルマ自体は新鮮味に欠く。
 ただ、「とりあえず一番高いモデル」を指名買いするセレブは世界中にいるらしい。ロールス・ロイスの牙城を崩せるか注目だ。

Sクラスの最上級となるメルセデス―マイバッハS600
Sクラスの最上級となるメルセデス―マイバッハS600 出典: 朝日新聞
リーマン・ショックのあおりで撤退を余儀なくされた、先代「マイバッハ」
リーマン・ショックのあおりで撤退を余儀なくされた、先代「マイバッハ」 出典: 朝日新聞
Mercedes-Maybach S 600 - Interior Design | AutoMotoTV 出典: AutoMotoTV

【レクサスLF-C2】真のセレブにこそ似合う

 レクサスのデザインコンセプト。ショー開催地のアメリカ西海岸で根強い人気のコンバーチブルを、ふくよかなプロポーションで仕立てた。
 先頃発売されたISの2ドアクーペ版、RCがベースと思われるが、国内ではトヨタ・ソアラとしてデビューさせ、のちにレクサスブランドに移行させたSC430の後釜的なポジションか。より迫力を増したフロントマスクや派手な大径ホイールが印象的だ。
 フォーマルに使える高級セダンでも、サーキットで遊び倒せる高級スポーツカーでもない、海外ドラマのOPでしか見ないような、肩の力を抜いて流す4人乗りコンバーチブル。こんなクルマをサクッと買える、気持ちに余裕のある人こそが、本当の意味でのセレブなのだろう。

レクサスLF-C2のリアビュー。起伏に富んだ造形
レクサスLF-C2のリアビュー。起伏に富んだ造形 出典: 朝日新聞
2010年に生産終了したレクサスSC430
2010年に生産終了したレクサスSC430 出典: 朝日新聞
LF-C2 Open Top Concept - Reveal Film 出典: Lexus International

【アウディTT】意欲的なデザインが復活

 曲面や円形のモチーフを多用しつつシンプルで機能的な造形が画期的だった、初代アウディTT。今回発表された3代目は、質実剛健な2代目のテイストに、初代のエッセンスを加味したような印象だ。
 2代目は悪く言えば他のラインナップと似たデザインで、個性に欠けた。その反省があったのか、操作パネルと吹き出し口が一体化したエアコンや、カーナビ機能を埋め込んだインパネなど、意欲的なデザインが満載。
 骨格は、フォルクスワーゲングループ渾身のMQBプラットフォームを用いる。現行ゴルフで定評のある、シャープながらしっとりした乗り味は保証されるだろう。
 手頃なサイズのしゃれたクーペとして重宝しそうだ。

台形グリルは他のラインナップと共通の、新型アウディTT
台形グリルは他のラインナップと共通の、新型アウディTT 出典:ロイター
肉付きのいいテール周りの新型アウディTT
肉付きのいいテール周りの新型アウディTT 出典:ロイター
Audi TTS interior highlights 出典: Audi Deutschland

【ジャガーFタイプ】老舗メーカーの手堅い正常進化

 ロングノーズ・ショートデッキの古典的なスポーツカーをデザインさせたら世界一なのが、ジャガーやアストンマーチンといった英国ブランドではないだろうか。
 ジャガーにとって、往年の名車「Eタイプ」の理念的後継モデルであるFタイプ。
 ブラッシュアップされた新モデルでは、現代ハイテクスポーツカーのご多分に漏れず4駆モデルを追加。一方で、操る歓びがよりダイレクトに味わえる6速マニュアルも投入した。
 最新トレンドとクラシカルなデバイスを同時に取り入れ、あえてスペックとフィーリングの二兎を追う姿に、老舗英国メーカーの懐の深さを感じる。

センターマフラーを採用したジャガーFタイプ
センターマフラーを採用したジャガーFタイプ 出典:ロイター
着座位置が低いジャガーFタイプのコックピット
着座位置が低いジャガーFタイプのコックピット 出典:ロイター
トヨタ2000GTにも影響を与えた、ジャガーの名車「Eタイプ」=トヨタ博物館提供
トヨタ2000GTにも影響を与えた、ジャガーの名車「Eタイプ」=トヨタ博物館提供 出典: 朝日新聞
2015 Jaguar F-Type AWD 出典: TestDriven
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