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信長協奏曲だけじゃない、歴史マンガおすすめ5作 手塚賞受賞作

 ドラマ「信長協奏曲」が人気を集めています。原作は同名のマンガです。タイムスリップ、大胆な創作など、歴史マンガには名作が少なくありません。手塚治虫文化賞に選ばれたヒット作から、おすすめの歴史マンガを紹介します。

左から「信長協奏曲(コンツェルト)」に出演する山田孝之、柴咲コウ、小栗旬、向井理
左から「信長協奏曲(コンツェルト)」に出演する山田孝之、柴咲コウ、小栗旬、向井理 出典: フジテレビ提供
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 ドラマ「信長協奏曲(コンツェルト)」が人気を集めています。原作は同名のマンガです。タイムスリップ、大胆な創作など、歴史マンガには名作が少なくありません。手塚治虫文化賞に選ばれたヒット作から、おすすめの歴史マンガを紹介します。



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「大奥」よしながふみさん BLの名手が描く大胆な恋愛

 「大奥」の設定は、男女の役割が逆転した江戸時代というダイナミックなもの。男性だけがかかる疫病の流行で働き手も後継ぎも女性が担うという、ユニークな社会を描きました。
 よしながふみさんは男性どうしの恋愛を描く「ボーイズラブ」の作者として知られています。同人誌出身ならではの発想と、独特の「間」がコアなファンの心をとらえているようです。代表作には「西洋骨董洋菓子店」「きのう何食べた?」などがあります。第13回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2009年)。

「へうげもの」山田芳裕さん 戦より茶器に熱中した戦国武将

 「へうげもの」は織部焼の生みの親とされる武将茶人、古田織部が主人公です。武将であるにも関わらず、茶道具の収集に熱中してしまうキャラクターを、型破りな感情表現で描いています。
 アニメ化もされました。手塚治虫文化賞の記念トークショーでは、作家の荒俣宏さんが「戦国時代は荘園から解放され、日本人が大きく変わった。そんな表情を表している」と述べていました。第14回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2010年)。

「へうげもの」とのコラボで陶芸展も開かれた=2009年4月29日
「へうげもの」とのコラボで陶芸展も開かれた=2009年4月29日

「JIN―仁―」村上もとかさん 手術シーンは専門家が監修

 「JIN―仁―」は、幕末にタイムスリップした脳外科医の南方仁が、現代医学の知識と技術を駆使して、庶民の病を治していきます。坂本龍馬ら歴史上の偉人も登場します。
 大沢たかおさん主演のテレビドラマも大ヒットしました。現代と当時の医学について、専門家が監修。手術シーンの止血の位置が数センチずれていると指摘されて、描き直したこともあったそうです。第15回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2011年)。

「村上もとか展」に掲げられた「JIN―仁―」の看板を眺める作者の村上もとかさん=2010年12月23日
「村上もとか展」に掲げられた「JIN―仁―」の看板を眺める作者の村上もとかさん=2010年12月23日

「竹光侍」松本大洋さん、作・永福一成さん 初の時代劇は墨で描く

 「竹光侍」は、江戸の長屋に住み着いた浪人、瀬能宗一郎が、じつは凄腕(すごうで)の剣客だったという物語です。「ピンポン」「鉄コン筋クリート」などで知られる松本大洋さんが初めて描いた時代劇です。原作の永福一成さんは「大洋が絶対書かないような、時代劇の定番を取りそろえた」と述べています。
 スクリーントーンでなく墨を使い、ケント紙でなく画用紙を用いて、和の味わいを醸し出しました。「背景をアシスタントに任せるなんてもったいなくて」と、妻で漫画家の冬野さほさんと2人だけで絵を仕上げたそうです。第15回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2011年)。

松本大洋さん(右)と永福一成さん
松本大洋さん(右)と永福一成さん

「ヒストリエ」岩明均さん 「寄生獣」で見せた残酷シーン健在

 主人公は、古代西洋の英雄、アレクサンドロス大王に仕えた実在の書記官エウメネスです。マイナーな人物をあえて主人公にし、異なる文化がぶつかり合った地中海世界を鮮やかに描き出しました。
 岩明均さんの代表作はなんといっても「寄生獣」。「ヒストリエ」でも生首を大蛇がのみこむシーンなど、残酷な描写シーンは健在です。岩明さんは「エウメネスは正義をふりかざしたり、世界の人々の幸せを願ったりするタイプではない。起こってしまった対立を、とりあえずどんなふうに対処するかなんです」と述べています。第16回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2012年)。

「ヒストリエ」の作者、岩明均さん
「ヒストリエ」の作者、岩明均さん
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