MENU CLOSE

連載

#2 ざんねんじゃない!マンボウの世界

【お答えします】マンボウの水槽に保護シートがある理由

「マンボウ最弱伝説はウソ」の記事について、追加取材のリクエストをいただきました。マンボウの水槽内にあるシートについて調べてみました。

いけすの中をゆったりと泳ぐ体長約1・2メートルのマンボウ=2008年4月11日
いけすの中をゆったりと泳ぐ体長約1・2メートルのマンボウ=2008年4月11日 出典: 朝日新聞

目次

「マンボウ最弱伝説はウソ」の記事について、追加取材のリクエストをいただきました。水槽内にあるシートは何のためにあるのか、3つの水族館に聞きました。

【PR】「あの時、学校でR-1飲んでたね」
【質問】昔、サンシャインや大洗などの水族館で「マンボウがガラスに追突しないよう保護する為のシート」が水槽内に張ってあったのを見たことがあります。 マンボウが最弱じゃないのならそれは何のためだったのでしょう

サンシャイン水族館


まずはサンシャイン水族館に聞いてみました。

Q マンボウの水槽に保護シートのようなものを設置していますか?

A 我々が「マンボウフェンス」と呼んでいるビニールシートのようなものですね。水槽内を覆うように設置しています。

Q 設置の理由を教えてください

A 理由は二つあります。ひとつはマンボウを保護するためです。小回りが利かないため、水槽にぶつかってしまうことがあります。ちょっとした衝突でも、大きな体で何度もぶつかると大きなケガにつながります。

Q もうひとつは?

A 水槽のキズを防ぐためです。アクリル製なので、ぶつかったところにキズがつくと白く濁ったようになって、水槽内が見にくくなっていまうんです。

なるほど、マンボウと水槽、両方を保護するためなんですね。

大洗水族館


お次は、アクアワールド茨城県大洗水族館に聞きました。

Q シートは設置していますか?

A はい。厚みのある柔らかい素材を、壁や水槽に沿って筒状に設置しています。マンボウは小回りが利きにくいため、衝突を防ぐために設置しています。

Q やっぱりマンボウが弱い生き物だからですか?

A 他の魚と比べて飼育が難しいことは確かですが、ネット上で言われているように極端に弱いわけではありませんよ。

名古屋港水族館

水揚げされた巨大マンボウ=2007年11月16日の朝日新聞
水揚げされた巨大マンボウ=2007年11月16日の朝日新聞 出典: 朝日新聞


最後に、前回詳しく話を聞いた名古屋港水族館の小串輝さんに聞きました。

Q シートはありますか?

A 広めの水槽で飼育しているので、マンボウがよくいる部分にだけ衝突防止シートをつけています。

Q 改めてお聞きします。マンボウは弱い生き物ですか?

A シートを設置しているから弱いとは言い切れません。マグロやカツオといった魚はマンボウよりもはるかに皮膚が弱いです。でも小回りが利くからぶつからないんです。マンボウは皮膚は硬いけど、小回りが利かない。それを防いでいるだけです。
          ◇
何をもって弱いとするか。その捉え方次第かもしれませんが、ネットで騒がれてるほど弱いわけではなさそうです。

連載 ざんねんじゃない!マンボウの世界

その他の連載コンテンツ その他の連載コンテンツ

全連載一覧から探す。 全連載一覧から探す。

PR記事

新着記事

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます