話題
23 Familyさんからの取材リクエスト
印鑑ってどれだけの意味があるの?海外にいると一切利用しないですよね。
【お答えします】印鑑の最新事情 オンライン化進んで出番なくなる?
オンラインで銀行の取引ができる時代、印鑑は使われなくなっているのではないか。印鑑の最新事情について、「全日本印章業協会」に聞きました。
話題
印鑑ってどれだけの意味があるの?海外にいると一切利用しないですよね。
オンラインで銀行の取引ができる時代、印鑑は使われなくなっているのではないか。印鑑の最新事情について、「全日本印章業協会」に聞きました。
印鑑ってどれだけの意味があるの?海外にいると一切利用しない印鑑。日本では気軽な申込書にまで印鑑を押させられるけれど、ネットでパスワードをつかって不正に銀行が利用される現在には、じつは利用価値は低いのでは?申込書から印影を盗んだりできるだろうし、書類のその後の管理も法的に何か決まりがあるのか?また故人の印鑑をどうしたものかと悩んだり?ぜひとも印鑑社会の謎を取材して下さい! 23 Family
オンラインで銀行の取引ができる時代、印鑑は使われなくなっているのではないか。
そんな取材リクエストを頂き、印鑑の最新事情について「全日本印章業協会」(東京都千代田区)に聞きました。
印鑑ってどれだけの意味があるの?海外にいると一切利用しない印鑑。日本では気軽な申込書にまで印鑑を押させられるけれど、ネットでパスワードをつかって不正に銀行が利用される現在には、じつは利用価値は低いのでは?申込書から印影を盗んだりできるだろうし、書類のその後の管理も法的に何か決まりがあるのか?また故人の印鑑をどうしたものかと悩んだり?ぜひとも印鑑社会の謎を取材して下さい!
「印鑑の役割は変わっていません」。全国の印鑑屋さんが加盟する印鑑の全日本印章業協会の中島正一会長は、そう説明してくれました。中島会長によると、印鑑の役割は2つ。1つは自分自身を証明するもの。もう1つは自分の意思を証明するもの。これは現在も変わらないそうです。ただ、銀行がオンラインで取引ができるようになるなど「使う機会が減っているのも事実です」とのことです。
印鑑の出番が少なくなっているようですが、中島会長は「国の法律によって、印鑑を使わなければならない場面がけっこうあります」と言います。不動産を買う時や、住民移動届などでは、印鑑が必要になるそうです。
そもそも実印にできる印鑑に条件はあるのでしょうか?中島会長によると、各市区町村が条例で決めているそうですが、多くの自治体では「変形しにくいもの」「小さすぎず大きすぎず(だいたい1センチメートル四方以上、2センチメートル四方以内」といった条件になるそうです。ゴム印は変形してしまうので実印にできませんが、それ以外なら材質についての指定は特にないそうです。
「亡くなった人の印鑑はどうすべき?」とのご質問もありました。
全日本印章業協会の加盟店では、故人の印鑑を預かり、年に1回、京都の神社で供養してくれるそうです。ちなみに無償です。
また象牙製の印鑑は現在、原材料の輸入が禁止されているので、遺族が申し出れば削って新しい名前を刻むこともできるそうです。
一方、こうした「印鑑社会」にも変化の兆しがあります。
印鑑は役所で求められることが多いですが、千葉市の熊谷市長は、これに異議を唱えました。印鑑を忘れると手続きができないような状況は「時代遅れ」だといいます。
以前にも触れましたが、印鑑証明という全時代的な本人確認手段が見直せない行政に合理化など期待できません。今はどの役所も印鑑証明カードを忘れたら免許証などで本人確認ができても出直しです。こんな馬鹿なことはありません。何十年前の国の指示に基づくものですが、千葉市は条例改正で見直します
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2013, 5月 27
そして、千葉市は2013年、免許証などでも印鑑登録証明書を発行できるよう、条例を改正しました。
こうした自治体レベルの動きが加速していけば、いずれは国の法改正につながるかもしれません。今後は、印鑑の利便性を見極めていく時代になりそうです。