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最悪のイタズラ「スワッティング」 北米で社会問題に 日本でも?
最悪のイタズラ「スワッティング(Swatting)」が米国などで多発しています。
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最悪のイタズラ「スワッティング(Swatting)」が米国などで多発しています。
現在、アメリカを中心に「スワッティング」と呼ばれる犯罪が多発しています。
「スワッティング」とは・・・
殺人や立てこもり、爆発などの緊急を要する事件の「ウソ」の通報をし、爆発処理班やSWAT部隊を出動させるという、悪質なイタズラのこと。
主に特殊部隊SWATを出動させることから、「Swatting」(スワッティング)と呼ばれています。
犯人は、他人のアカウントに不正ログインやハッキングを行い、他人の個人情報を盗みだします。
そして、スカイプなどの無料通話アプリや、聴覚障害者向けの通報サービスを悪用することで、身元がわからないように警察に通報するのです。
そのウソの通報を信じ、緊急事態だと判断した警察は、罪のない市民に銃口を向けてしまったり、莫大な費用を使って捜査したりするハメに。
単なるイタズラでは済まされない行為です。
実際に起きた「スワッティング」がこちらです。
これは今年8月27日、米国コロラド州のオフィスで起きた事件です。
クートラ(Kootra)さんがという男性が、『カウンター・ストライク(Counter-Strike: GO)』というゲームで実況プレイをしていたところ、突然SWATに侵入され、拘束された映像です(開始40秒ごろにSWATチームが突入)。このゲームでクートラさんは、爆弾を設置するテロリストチームの一員でした。
SWAT:おい小僧!動くんじゃねえぞ!
SWAT:(クートラさんを床に押しつけて)なにが面白いんじゃ、こら?
クートラ:ちょ、ちょっと、俺はなにもへんなことしてないよ!
クートラさんは8人のゲーム配信集団「The Creatures」のメンバーであり、
何者かが、「The Creatures」の名をかたり、コロラド州内の学校へ爆破予告をしたのです。
そして実際に警察に犯人を名乗る人物から電話がきて、「2人の人質を銃で撃った。他の人質も撃つ」と脅迫しました。
警察は、銃撃の証拠が全く無かったのを不審に思ったものの、最悪の事態を避けるため、近所の三つの学校を閉鎖し、オフィス内をくまなく捜査したそうです。
次にこちらの映像は今年7月11日、ゲーム『カウンター・ストライク(Counter-Strike: Global Offensive)』のプロ選手であるギルバート(Gilbert)さんが、同じゲーム内のプレイヤーのいたずらによって、ゲーム中に自宅に武装警官を突入された映像です。
SWAT突入と同時に、ゲーム画面に「Terrorists Win」のメッセージが。
犯人からの皮肉めいたメッセージなのではと、国内外で話題になりました。
このように「スワッティング」では、ゲーム内で有名人だったり、テクニックがあったりする人がターゲットになることが多いそう。
詳しくは分かりませんが、妬みや逆恨みが犯人の動機と指摘されています。
このスワッティングを30回以上行い、逮捕されたのがカナダに住む16歳の少年。
彼は、twitterで「誰でも好きなやつの家にSWATを送り込んでやる」というツイートをしており、実際に依頼した人もいるそうです。
警察は、彼の使った掲示板やアクセス先に、彼の個人情報が明らかになるファイルが流布しているのを発見し、特定に至ったということです。
近年深刻化している、ネット犯罪。
インターネットを駆使することに長けた犯人は、足跡を残さないように様々な「工夫」をしており、警察も頭を悩ませています。
特殊部隊を出動させるスワッティングは、多額の税金が無駄になり、罪のない市民の命が危険にさらされます。
日本でも今後、似たような事件が起きないとは言い切れません。