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【講評】たのしいジジネタンカ 笹公人選 「ハムスター釣り」
時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「ハムスター釣り」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。
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時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「ハムスター釣り」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。
時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「ハムスター釣り」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。
「ハムスター釣り」に興じる人たちの「目」に注目した作品です。
人間たちの目を描いたあとに、釣り上げられたハムスターの目を描くという、視点の転換が鮮やかでした。
目だけを描いたにも関わらず、お祭りの喧騒が聞こえてきそうな臨場感があるところも鋭いです。
カルマの法則を感じる歌です。
エドガー・ケイシー的な世界でありつつ、怪談話としても楽しめるところがよかったです。
このようなメッセージ性のない歌が逆に目立ちました。
「金魚が釣れない」という歌としても鑑賞できます。
そのダブルミーニングも評価したいです。
笹 公人(ささ・きみひと)
1975年東京生まれ。歌人。「未来」選者。
歌集に『念力家族』、『念力図鑑』、『抒情の奇妙な冒険』。
他に『念力姫』、『笹公人の念力短歌トレーニング』、
絵本『ヘンなあさ』(本秀康・絵)、和田誠氏と共著 『連句遊戯』、
朱川湊人氏との共著 『遊星ハグルマ装置』など。
イラスト・杉木ヤスコ