エンタメ
若者たち・おやじの背中…夏ドラマレビュー どれを最後まで見る?
文化部の神庭亮介記者による2014年の夏ドラマレビューです。「どれを最後まで見ようか・・・」迷った時の参考に。
エンタメ
文化部の神庭亮介記者による2014年の夏ドラマレビューです。「どれを最後まで見ようか・・・」迷った時の参考に。
文化部の神庭亮介記者による2014年の夏ドラマレビューです。「どれを最後まで見ようか・・・」迷った時の参考に。
TBS「おやじの背中」。今期イチオシ。坂元裕二、木皿泉、山田太一ら名脚本家10人が、父と子をテーマにオムニバスで競作。初回は岡田恵和の脚本で、田村正和と松たか子が父娘を好演。丁寧な心理描写で、じんわりと広がる余韻を残した。ホームドラマの可能性を拡張する意欲的な取り組み。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
TBS「ペテロの葬列」。いまだに小泉孝太郎=「親の七光り」と敬遠する人もいるかもしれないが、食わず嫌いで済ませるにはもったいない秀作。小泉はサラリーマン探偵役がハマっており、長塚京三演じるバスジャック犯は鬼気迫るものがある。緊張と緩和、謎の提示と解決のバランスが絶妙。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
TBS「同窓生」。アラフォー男女の同窓会ラブを描いた、ベタで直球な恋愛ドラマ。刑事・医療モノ全盛の時代に、あえて恋愛で勝負する意気やよし。だが、古典芸能としてのトレンディードラマを、アップデートなしに「再放送」されるのはツライ。不惑過ぎの大人たちの中二病的恋愛観も痛い。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
TBS「東京スカーレット」。水川あさみ、生瀬勝久らによる人情味豊かな刑事ドラマ。大きな失点があるわけではないが、次回も見たいと思えるほどの強い魅力にも欠ける。可もなく不可もなく。一体どんな視聴者層をメインターゲットにすえた作品なのか、やや焦点がぼやけている印象。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
TBS「家族狩り」。謎めいた連続一家惨殺事件を通じて、家族のあり方を問う重厚なサスペンス。様々な家族/疑似家族の物語が並行して描かれるものの、そのどれにもいま一つ共感できない。殺伐とした場面が続くなか、伊藤淳史の登場シーンだけはほっと心なごむ。箸休め的な存在感は貴重だ。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
フジ「若者たち」。「下町のあばら屋で暮らす5人兄弟」という貧困の描き方が貧困。登場人物の会話が「てやんでえバーロー」式に時代錯誤で、絶望的にリアリティーがない。極端な熱血主義が、物語の感動や俳優たちの名演を台無しに。もはやSFか時代劇であり、現代劇である必然性に乏しい。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
フジ「昼顔」。「同窓生」が中二の不倫ドラマだとすると、こちらは大人の不倫ドラマ。「花子とアン」といい、不倫モノ花盛りである。吉瀬美智子が悪女を好演。清純な印象の強い上戸彩がダークサイドに墜ちていく、昼ドラ的展開も見ものだ。「昼顔妻」でいっちょ流行語大賞狙ってみますか? ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
フジ「HERO」。証拠改竄、冤罪……。単純に検察=HEROとも言えぬご時世だ。厳しい眼を意識してか、初回で久利生公平(木村拓哉)に推定無罪の原則を言わせた点には好感。しかし、なぜゲストが森山直太朗だったのか。どうせなら、堺雅人演じる悪徳弁護士との法廷バトルが見てみたい。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
フジ「GTO」。第2話は、ADHDという難しいテーマに正面から向き合った感動的な内容だった。が、元ヤンの型破りな高校教師という鬼塚英吉のキャラクターが生かしきれず、いささかキレイにまとまり過ぎた感も。GTOの金八先生化が進行している。鬼塚はもっと過激に大暴れしてほしい。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
フジ「水球ヤンキース」。イケメン好きか水球愛好家、もしくはヤンキーであれば楽しめるかも。中島裕翔、山崎賢人、間宮祥太朗の3人は、前クール「弱くても勝てます」(日テレ)に続き、局やスポーツの垣根を越え再共演。「若手イケメン大量出演ドラマ」というフォーマット隆盛の歪みか。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
フジ「あすなろ三三七拍子」。窓際会社員(柳葉敏郎)が大学の応援団長に送り込まれるという突拍子もない話。アナクロな熱血主義が描かれるものの、「つくりごと」だとハッキリしている分、「若者たち」ほど気にならない。冷めた目で団を観察する剛力彩芽が、視聴者のツッコミ目線を代替。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
テレ東「アオイホノオ」。原作は島本和彦の自伝的漫画。舞台は80年代初頭。漫画家を夢見る芸大生・焔モユル(柳楽優弥)は、まだ何一つなし遂げていないのに、根拠ない自信だけをみなぎらせている。 むやみに熱苦しく、ジタバタと空回りするホノオの若さとアホさ加減が、実にいとおしい。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
テレ東「ラスト・ドクター」。寺脇康文演じる風変わりな監察医が主人公。第2話は、殺人事件と思いきや、ダツという魚が首に刺さったことが死因だと判明する驚愕の展開。しかも最後は「ネギと一緒に食べるとおいしい」「あっさりしてて好き」と皆でダツを食して大団円。テレ東、恐るべし。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
テレ朝「ゼロの真実」。死体にしか興味がない変人監察医という主人公(武井咲)のキャラ設定は、「ラスト・ドクター」にも似ているが、監察医ドラマ対決は「ラスト・ドクター」の方に軍配を上げたい。ちょっとやそっとのことでは、「犯人はダツ」の予測不可能な衝撃には太刀打ちできない。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
テレ朝「警視庁捜査一課9係」。放送9年目の人気シリーズだけあって、安定感は抜群。しかし、極悪非道な娘婿を殺害した義理の父親は、なぜわざわざ船上結婚式という、容疑者が絞られ、かつ目立ちまくるシチュエーションで犯行に及んだのか(第1話)。いまいち納得感に乏しかった。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
テレ朝「匿名探偵」。テレ朝×高橋克典と言えば「特命係長・只野仁」シリーズ。「トクメイ」違いとはいえ中身はさして変わらない。ハードボイルド+お色気+コメディー。世のサラリーマンの共感を集めそうな内容ではあるが、2012年の第1弾に比べ視聴率が低迷。どうテコ入れするか。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
日テレ「金田一少年の事件簿N」。犯人の利き足を確かめるための実験で、なぜ金田一はジュースや墨汁ではなく、芳香剤をまいたのか。芳香剤の香りがたまたまラベンダーで、犬のポアロが嫌いなニオイもたまたまラベンダー。それがきっかけで密室トリックが崩れるという展開は、少々強引では。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21
日テレ「ST」。怜悧な頭脳を持つが対人恐怖症の法医学者(藤原竜也)と、彼に振り回されながらも胸の内には強い意志を秘める刑事(岡田将生)が難事件に挑む。漫画的にキャラ立ちした登場人物たちの小気味良い掛け合いや、文字情報を視覚化するなど、テンポ良く飽きさせない演出が魅力。 ♯ドラマ
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 7月 21