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厳戒のAKB握手会ルポ 両手上げ検査、荷物預け柵越しに対面
アイドルグループAKB48の握手会が5日に再開したので、取材してきました。厳戒の様子をルポします。
アイドルグループAKB48の握手会が5日に再開したので、取材してきました。
会場は東京ビッグサイト。握手会自体は午前9時から午後9時半までありましたが、取材記者は入り口付近に午後1時に集合し、レコード会社の方に案内してもらう形でした。
集合場所で、まず、首から下げる報道PASSをもらいます。その中に免許証や社員証など顔写真付きの証明書も入れなければいけない入念さでした。証明書がないと中に入れず、実際、運悪く持ってくるのを忘れて、中に入れない人を見かけました。
ただ、それですぐに会場内へ、というわけではありません。一般の参加者に混じって、手荷物検査と金属探知機のボディチェックが必要です。一般の列に混じって、チェックを受けました。
まずは手荷物検査。ポケットの中の携帯や財布などをトレーに乗せた上で、警備員の方に手荷物の中身を調べられました。それが終われば、続けて金属探知機でボディチェック。両手を肩の高さまで広げ、前と後で、1人1分程度、入念に調べられます。
何事もなく、通過。いよいよ、握手会の現場を見に行きます。
握手会は、ビッグサイト東棟の第1ホールから第3ホールを、壁を取り払って広々と使って行っていました。
会場では、第1レーンから第104レーンまで設けられ、各レーンにメンバーが待機。ファンがお目当てのメンバーの列に並ぶ形でした。
今回見た握手会の現場は、小嶋真子さんのレーンでした。
握手する際、ファンは、スーパーマーケットにあるようなカゴにまず手荷物を入れた上で何も持たない状態で前へ進みます。
そして「両手を見せてくださーい」と係員にうながされ、両手を見せます。これで、ようやく握手することができるわけです。
ここで、握手スペースについてですが、これまでは、ファンとメンバーの間は机一つ隔てるだけの比較的オープンな構成だったのですが、今回は机の前にさらに高さ約1メートルの柵が設けられていました。加えてメンバーの後ろには必ず一人、警備員が立って、様子を見守っていました。
列に並んでいたファンの中には、これまでとは勝手が違うことにもどかしい表情も見せていましたが、
「あー、久しぶり~」
「来てくれてありがとう~」
と、小島さんが温かい笑顔を見せると、途端にみな顔をほころばせていました。
握手する時間はわずか10数秒。ただ、それでも、憧れのファンとの対面できたことに、みな満足した表情を見せ、レーンを後にしていました。
握手会を主催したキングレコードの説明ですと、今回制服の警備員は通常の7倍の350人を投入。会場内の案内や誘導スタッフ700人を合わせ、1千人体制を組んだそうです。金属探知機も50台を用意していました。
事前に警備会社と何度も打ち合わせを行い、持ち物検査のやり方、握手する際の手順などの事前のシミュレーションも実施。その結果をメンバーにも説明し、納得してもらった上で握手会を開いたようです。ちなみに、会場内には警視庁の腕章をした男性もちらほら見られました。
安全対策を徹底した上での握手会。参加した男性(50)は「握手する時、屈強なスタッフに囲まれ、話を聞かれているような感じもして少し圧迫感もあったけれど、やむを得ない措置だと思う。アイドルの交流イベントが次々となくなっている悲しい現状の中、AKBが率先して再開することは、アイドル全体にとっていい影響だ」と話していました。
次回の握手会は7月13日と27日を予定しています。担当者は「今回目立った混乱は起きていませんが、後日、問題点などがなかったか検証をした上で、実施するかどうか判断したい」と話していました。
(取材:河村能宏)