お金と仕事
ビットコインを千円分買って、ビール飲んでみた
西麻布のおしゃれバーでビットコインを買って、ビール飲んでみたよ!
インターネット上でお金として使われている仮想通貨「ビットコイン」。そのATM(現金自動出入機)が、東京・西麻布のダイニングバー「VERANDA」に設置された。「ビットコインで、ビールを飲もう!」と、仕事帰りに早速お店に行った。
ATMは、店の入り口近くに置かれていた。上部に大きなタッチパネル式の画面があり、その下にはお札を入れたり、受け取ったりする口が開いている。高さ163センチ、重さ345キロ。見た目は街中で見かける金融機関のATMのようだ。
ATMに備え付けられた説明書を見ながら、ビットコインの購入に挑戦した。まずは、携帯電話の番号とパスワードを入力。さらに右手のひらをATMに開いた口に入れ、静脈認証をした。
買ったビットコインを保管するためには「専用の財布」が必要だ。財布になるのは、スマートフォン(スマホ)。ここに入っているアプリを使い、スマホのQRコードをATMに読み取らせると、取引番号が書かれたレシートが出てきた。
実は私、ATMが4月末に米国のベンチャー企業「ロボコイン」から輸入されたとき、輸入業者のある三重県鈴鹿市に取材に行って個人登録をしていた。そのときはATMに設けられたカメラで顔写真を撮影し、運転免許証をスキャンして、静脈認証をした上で利用者の登録をした。今回は2回目だったので、携帯番号と静脈認証だけでログインできた。
購入金額は、少額から始めようと、千円をATMに入れた。すると、画面に「購入価格 0.01574788XBT」と表示された。「XBT」はビットコインの単位だ。ビットコインは、円やドルのように需要によって価格が常に上下しており、買ったときのレートも画面上に表示されていた。このときの価格は1ビットコイン=6万182.68円だった。買える上限は1日1万円に設定されている。
取引完了後、画面上に「認証に5~30分かかります」と表示された。買ってすぐにビットコインが財布の中に入金されるわけではないようだ。ここまでは、ほんの数分で終わった。
しばらくかかる、ということなので、ここでビールを注文。
約15分後、ビールをちょうど飲み終わりそうになった頃に、財布にビットコインが入金された。レシートを持って、レジへ。専用の決済端末に、ビール代の「770円」と店員が入力すると、「0.01283925BTC」とすぐにビットコイン建てで価格が表示された。
あとは画面に表示されたQRコードを自分のスマホで読み取って送金するだけで決済完了。
「チャリン」。お金が入金されたことを表す音が鳴り、現金で支払ったときと同じように、レシートが出てきた。
ビットコインで支払うときは、ATMで買ってから食事をすれば、入金時間を待つことなくスムーズに使えそう。最初の個人登録には少し時間はかかるが、使い方に慣れれば、現金のように小銭の出し入れもなく、支払いは簡単だ。
ただ、ビットコインは価格の変動がほかの通貨に比べて大きい。利用には注意も必要そうだ。