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国立競技場は伝説の宝庫、56年の歴史を振り返る

数々の伝説の舞台になった国立競技場。芝生の育成で悩み「着色」した苦労を乗り越え、選手時代のジーコも活躍したサッカーの聖地に。最近ではポール・マッカートニーの公演ドタキャンも。56年の歴史の振り返る。

国立競技場の解体工事前最後の公式戦となるラグビーのアジア5カ国対抗戦・日本代表対香港代表戦を前に、グラウンドに「TOKYO 2020」の人文字がつくられた=2014年5月25日、東京都新宿区、朝日新聞社ヘリから、仙波理撮影
国立競技場の解体工事前最後の公式戦となるラグビーのアジア5カ国対抗戦・日本代表対香港代表戦を前に、グラウンドに「TOKYO 2020」の人文字がつくられた=2014年5月25日、東京都新宿区、朝日新聞社ヘリから、仙波理撮影 出典: ピッチで一つに 国立競技場で人文字:朝日新聞

目次

数々の伝説の舞台になった国立競技場。芝生の育成で悩み「着色」した苦労を乗り越え、選手時代のジーコも活躍したサッカーの聖地に。最近ではポール・マッカートニーの公演ドタキャンも。56年の歴史の振り返る。

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前身は1924年完成の明治神宮外苑競技場

第13回明治神宮国民錬成大会第5日の1942年(昭和17年)11月2日、東京・明治神宮外苑競技場で集団銃剣道を演じる私立青年学校の生徒たち
第13回明治神宮国民錬成大会第5日の1942年(昭和17年)11月2日、東京・明治神宮外苑競技場で集団銃剣道を演じる私立青年学校の生徒たち

前身は1924年完成の明治神宮外苑競技場。織田幹雄(三段跳び)、南部忠平(走り幅跳び)ら陸上の名選手が活躍した。(「(らんどまあく@東京)国立競技場 存在感増す選手支える」2009年10月29日:朝日新聞紙面掲載)

トヨタカップ、選手時代のジーコがMVP

フラメンコ(ブラジル)が3-0でリバプールFC(イギリス)に快勝、初のクラブチーム世界一の座についた。写真は、前半の34分。フラメンコのジーコのフリーキックをGKグロブラー(中央)がはじき、このあとMFアジリオが押し込む=1981年12月13日
フラメンコ(ブラジル)が3-0でリバプールFC(イギリス)に快勝、初のクラブチーム世界一の座についた。写真は、前半の34分。フラメンコのジーコのフリーキックをGKグロブラー(中央)がはじき、このあとMFアジリオが押し込む=1981年12月13日

トヨタカップは数々の名勝負、スターを生み出した。なかにはのちにJリーグで活躍した名前も見つけることができる。一九八一年の第二回大会は、ブラジル代表のエースだったフラメンゴ(ブラジル)のジーコ(現鹿島総監督)が最優秀選手(MVP)に輝いた。(「母国か王国か、両雄激突 30日、トヨタカップサッカー」1999年11月28日:朝日新聞紙面掲載)

かつては芝の整備で一苦労 テレビ中継のため「着色」でしのぐ

かつて冬場は、芝の地表部分が枯れ、一面茶色になった。全世界に放送される12月のトヨタカップ(現・クラブW杯)などのため芝を着色したものの、ボールやスパイクまで緑に染まってしまった、という冗談のような話まである。(「(日本一のサッカー場で「オーレ」)国立競技場・東京」2008年12月2日:朝日新聞紙面掲載)

国立競技場の芝生=2014年5月22日、嶋田達也撮影
国立競技場の芝生=2014年5月22日、嶋田達也撮影 出典:国立へ、送別のトライを あすラグビー代表戦、解体前最後の公式戦:朝日新聞

高校・大学の選手権決勝、天皇杯の決勝、まさにサッカーの聖地

前半21分、横浜マ・中沢(左)は広島GK西川がはじいた球を頭で押し込み、ゴールを決める=2014年1月1日、上田潤撮影
前半21分、横浜マ・中沢(左)は広島GK西川がはじいた球を頭で押し込み、ゴールを決める=2014年1月1日、上田潤撮影 出典:前へ前へ、横浜マ頂点 サッカー・天皇杯決勝 1日:朝日新聞

現在の国立競技場に生まれ変わったのは1958年。1964年の東京五輪ではメーン会場になり、サッカーの決勝も行われた。現在は高校、大学、全日本女子の選手権決勝、Jリーグのナビスコ杯決勝、元日には天皇杯の決勝会場にもなる。(「(日本一のサッカー場で「オーレ」)国立競技場・東京」2008年12月2日:朝日新聞紙面掲載)

格闘技の祭典、アントニオ猪木が夜空を舞う

9万人の観衆を前にホイス・グレイシーを失神ノックアウトで破り、リング上でインタビューにこたえる吉田秀彦=2002年8月28日
9万人の観衆を前にホイス・グレイシーを失神ノックアウトで破り、リング上でインタビューにこたえる吉田秀彦=2002年8月28日

格闘技ブーム絶頂の2002年には、観客9万人を動員した一大興行が開かれた。バルセロナ五輪柔道金メダリストの吉田秀彦が、総合格闘技デビューを白星で飾る。アントニオ猪木がスカイダイビングする開幕パフォーマンスも話題を呼んだ。
 「飛行機から飛べと言われて、ふつう飛ぶやつはいないと思うんだよ。でも、それを面白がれる性格。チャンスは1回しかないんだからいいじゃないか、と。やってみたら雲ひとつなくて、月に手が届きそうで」(「アントニオ猪木さん(TV50年 ブラウン管の記憶)」2003年7月8日:朝日新聞紙面掲載)

思わぬ伝説 ポールのドタキャン

体調不良のため、日本での全公演を中止したポール・マッカートニーさん=2014年5月20日
体調不良のため、日本での全公演を中止したポール・マッカートニーさん=2014年5月20日
来日中の元ビートルズのポール・マッカートニーさんが急病のため、17日に東京・国立競技場で予定していたツアー初日の公演を延期した。主催のキョードー東京が発表した。16日に体調不良を訴え、医師からウイルス性炎症と診断されたという。振り替え公演は同じ会場で19日に行い、払い戻しも受け付ける。
ポールさん急病、公演延期:朝日新聞

最後の公式戦はラグビー 人文字は人数集まらず…

最後の公式戦前には元日本代表の大八木淳史さん(中央)らと一般参加者との試合が行われた=25日午後、東京・国立競技場、嶋田達也撮影
最後の公式戦前には元日本代表の大八木淳史さん(中央)らと一般参加者との試合が行われた=25日午後、東京・国立競技場、嶋田達也撮影 出典:最後の国立、人文字で飾る 東京五輪「2020」描く:朝日新聞
国立競技場での最後の公式戦となったラグビー国際試合、日本―香港の前に25日、競技場の芝で人文字が作られた。まずラグビーW杯が日本で開かれる「2019」年を描き、次に東京五輪・パラリンピックが開かれる「2020」年へと姿を変えた。予定した2019人が612人しか集まらず、まばらな人文字になったが、アテネ、ロンドン両五輪メダリストの室伏広治さんが「2020」の最後の1人に加わり、彩りを添えた。
最後の国立、人文字で飾る 東京五輪「2020」描く:朝日新聞

3万6116人に見守られ最後の日

【動画】国立競技場が56年の歴史に幕=山本裕之撮影 出典: 国立競技場、聖火台に最後の火 56年の歴史に幕
3万6116人の観客が集まった。最後のセレモニーで聖火台の火が消えると、700発の花火が夜空に打ち上がった。
国立競技場、聖火台に最後の火 56年の歴史に幕

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