元ヤクルト捕手の高橋敏郎が、プロ野球選手だった自分を赦すまで

ある日、言われた「ずっと嫌いなままなんだろ」にドキリ

菅野久美子
ノンフィクション作家

元ヤクルト捕手の高橋敏郎さん=栃久保誠撮影

27才。4年間のプロ野球人生、終わりは急にやってきた。ある日、突然球団から戦力外通告を突きつけられた。青天の霹靂だった。「小中高大と、野球で上がってきた。勉強もせずに野球さえできていれば、進学できた。だから、初めて他人に野球を辞めなさいと言われて、頭が真っ白になった。自分から野球を奪われたら何も残らないと絶望したんです」。(ノンフィクション作家・菅野久美子)

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