電話もネットもない宿〝不便〟ですか 現代社会に染まった記者の考え

「ずっと」は続けられないけれど、魅力的な暮らし

御船 紗子
朝日新聞東京社会部

人が集まる中心に囲炉裏がある苫屋

電話もネットもない宿――。手紙でしか予約ができないことで知られる岩手県野田村の「苫屋(とまや)」に私が2泊3日で滞在し、その暮らしを体験したのは2020年の初冬のことでした。その後、出会いが縁となり、苫屋と盛岡と東京の3カ所をオンラインでつないだイベントを開いたのが12月の中旬。好奇心から始まった一連の企画でしたが、取材やイベントを通じて、地方と都市部の暮らしの違いや、コロナ禍のいま変わりつつある生活の「ニューノーマル」が見えてきました。(朝日新聞盛岡総局・御船紗子)

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