デマや誤情報が駆り立てた「異常行動」「糾弾」だけでは不十分な理由
危機のたびに繰り返されてきた命がけの闘い
新型コロナウイルスの流行以降、様々なうわさやデマ、誤情報が社会に広まり、人々を惑わせています。「トイレットペーパーやマスクがなくなる」とまことしやかに語られた結果、スーパーなどの店頭から商品が消えたことは、記憶に新しいのではないでしょうか。民俗学者・畑中章宏さんは「情報を拡散した人々を糾弾するだけでは不十分」と訴えます。祖先の代から、幾度となく繰り返されてきた風説の流布。その歴史を踏まえ、私たちが現状からくみ取るべき教訓についてつづってもらいました。