ナンシー関が貫いた平和主義 コンテンツ飽和時代の「テレビ批評」
2002年6月に39歳という若さで急逝した、消しゴム版画家/コラムニストのナンシー関。2018年8月には、フリーライター・武田砂鉄が編集した「ナンシー関の耳大全77 ザ・ベスト・オブ『小耳にはさもう』」(朝日新聞出版)が発売されるなど、その批評はいまだに注目を浴びている。ナンシーの言葉は、なぜ今も古びることなく読者をひきつけるのだろうか。「顔面至上主義」というスタイルで唯一無二の存在となった、ナンシー関の成り立ちから、今、求められる「テレビ批評」のあり方について考える。(ライター・鈴木旭)