原発の見える集落で「大字」集める歴史学者「僕にしかできないこと」

岩崎 賢一
朝日新聞VMエディター

福島第一原発周辺の地域で、「大字誌」の作成を始めた歴史学者の西村慎太郎さん=福島県双葉町両竹

 「大字(おおあざ)」って知っていますか? 都会の人にはなじみがないかもしれませんが、地方の住所ではよく使われます。そんな「大字」に伝わる古文書を読み解き、郷土史と住民の声をまとめた「大字誌」を作りはじめた歴史学者がいます。場所は福島。福島第一原子力発電所が見える小さな小さな集落です。ダムで水没した祖父の故郷が忘れ去られる経験をしたことから「同じようなことが起こる」と感じています。その理由を聞きました。

続きを読む