おじさんを美少女化したテクノロジー 先端心理学が語る「VRの世界」

 本来、自分でもなんでもないアバター。VRの世界で、なぜ人はそれを「自分」と感じ、その感情を自分のものとして受け取るのでしょうか。顔と心理学研究の第一人者からは、意外な答えが返ってきました。

丹治 吉順

山口真美・中央大学教授。顔と心理学に関する研究の第一人者。新学術領域研究「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築—多文化をつなぐ顔と身体表現」の領域代表も務める。

 バーチャルリアリティー(仮想現実、VR)が普及し始めた今、人の「外見」と「心」のあり方は大きく変わりつつあります。見た目を交換できるのが当たり前のバーチャル世界は、人の心とどう影響し合うのでしょうか。そして、おじさんがVRの美少女キャラクターをまとったことで生まれた「心の中の少女」は、どこからやって来たのでしょうか。先端の心理学者に聞きました。

続きを読む