電通過労死「問題は、鬼十則じゃない」元役員、実名で”最後の独白”

高野 真吾

実名での「独白」を決断した電通元常務執行役員の藤原治さん

 新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が過労自殺し、労災認定されたことに端を発した電通の違法残業事件。たびたび問題視されたのが過酷な働き方の指針になったと言われる「鬼十則」です。ところが、電通元常務執行役員の藤原治氏は「上司や同僚の口から聞いたことは一度もなかった」と言います。「鬼十則よりも理解するべき特殊な体質がある」。かつて経営の中枢にいた電通元役員。“最後の独白”が訴えることとは?(朝日新聞記者・高野真吾)

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