文字通り「本に埋もれて死んだ」古書店主 亡き妻への手紙が感動呼ぶ

宮崎 園子

店先に立つ坂本健一さん。若者からプロの物書きまで、多くの人に愛された名物店主だった

 「本に埋もれて死ねたらええ」。大阪で知る人ぞ知る古本屋「青空書房」の坂本健一さんが93歳で亡くなりました。生前の言葉通り、本が山積みの店舗兼自宅で息を引き取りました。戦時中は論語に詩集をはさんで出陣。約70年間、大阪・天神橋筋商店街の近くで小さな店を営み、文豪から若者まで愛された人でした。本の山から見つかった遺言書には、亡き妻への温かい言葉がつづられていました。(朝日新聞大阪本社社会部記者・宮崎園子)

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