薩摩藩を勝ち組にした「昆布ロード」 明治維新へ情報・資金蓄える

薩摩藩を明治維新の雄へと押し上げたのは、人材などとともに、ある食材の交易が生んだ資金と情報網がありました。

神崎ちひろ

渡米した岩倉全権大使一行。左から木戸孝允、山口尚芳、岩倉具視、伊藤博文、大久保利通=明治時代、サンフランシスコで

全国の百貨店で人気の北海道物産展、その売り上げ日本一を守り続けているのは実は鹿児島の百貨店「山形屋」。その中でも充実した売り場を設けているのが昆布です。鹿児島の家庭では古くからサバの昆布巻きを食し、19世紀前半には沖縄経由で昆布などを中国に輸出し、大きな資金源としていました。しかし、北海道でしかとれなかった昆布をどうして薩摩が手に入れ、輸出までしていたのでしょうか?

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