ネットの話題
まるでガラス細工…雨に濡れると透き通るお花 どうやって撮った?
撮影者に聞いた
濡れると透明になる、ガラス細工のような花を知っていますか? SNSに投稿された写真に「初めて見た」「神秘的」とたくさんの反響が集まっています。いったいどんなお花で、どうやって撮ったのでしょうか――? 撮影者や、その花を観察できる自然園の担当者に話を聞きました。(withnews編集部・水野梓)
アウトドア好きなMiDoRiさんは、登山仲間の友人からサンカヨウの存在を教えてもらったそうです。
3年前の6月中旬、天気予報が雨だったので、登山計画だった予定を急きょ変更。前日に、透明なサンカヨウを探しに長野県の栂池(つがいけ)高原へ行こうと決めたそうです。
撮影した当日は土砂降り。登山靴をはいてレインウェアを身につけ、傘も差していましたが、全身ずぶ濡れになって靴も浸水したそうです。
そして幸運なことに透明なサンカヨウに出会い、手持ちのスマホで写真を撮ったといいます。
「友人が詳しかったので、葉っぱの様子などから『これだ!』と。透明なサンカヨウを目当てに行って実際に見つけられたので、だいぶはしゃぎました」と笑います。
「自分のサロンに飾りたい、売ってほしいというありがたいお話もいただきました。プロの写真家でもないのでそこは困っていますが(笑)、写真を喜んでいただけたのはうれしいです」と話します。
千葉在住のMiDoRiさんは、休日に全国各地の山に登ったり、スノーボードをしたりしています。「いまは登山ブームがきているのかなと思いますが、安全に楽しんでほしいです」と呼びかけます。
「栂池高原の『栂池自然園』は、ゴンドラで上がるとすぐに高山植物が見られるので初心者でも楽しめます。ゴンドラのスタッフさんもとても優しくて、サンカヨウを撮った日も、高山植物を解説してくれたり案内してくれたりして、とってもありがたかったです」
とはいえ透明のサンカヨウにお目にかかるのは、なかなか大変そう。
「ちょっと濡れたぐらいじゃ透明にはならないんです。私たちも霧吹きで実験してみたり、お客さんでも水筒の水をかけたりしている方がいらっしゃいますが、白いままです。自然の雨じゃないと透明にならないし、なぜなのかも分からない。自然の不思議ですね」と話します。
中部山岳国立公園内にある栂池自然園は、駐車場からゴンドラとロープウェイを乗り継ぐと到着します。
「6、7月の高原は、サンカヨウのほかにも数十種類の高山植物が咲き始めるシーズンです。ぜひ楽しんでいただければ」と話しています。
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