話題
無重力猫ミルコが〝もみ職人〟に…変わらない「にっこり」届ける力
年を重ねても「その年代ごとのかわいさがある」
羊の白いぬいぐるみを、ひたすら無心でもみ続ける猫の動画が「癒やされる」と話題を呼んでいます。しかし飼っている5匹のうち、朝昼晩と欠かさない「もみ職人」はこの子だけ……。なぜこんな行動をとるのでしょうか? 飼い主の中川ちささん(ツイッター:@ccchisa76)に話を聞きました。
話題になっているのは白猫のミルコ。あたたかそうなリビングで、ふわふわの羊のぬいぐるみを恍惚の表情でもんでいます。
「以前から、寝るときに毛布を整えるようにもむことはありました。でも、ここまでもむようになったのは昨年末ぐらいからですね」と語るのは、飼い主のちささん。
ぬいぐるみはホームセンターのニトリで見つけました。
「猫たちが座布団にしたらあったかいかな」と寒さ対策として購入。ミルコの前にポンと置いたところ、唐突にもみ始めたそうです。
「このとき〝もみ〟に目覚めたみたいですね」
ミルコは2015年、ちささんの夫の会社の駐車場で鳴いていたところを保護されました。
現在、ちささん宅には10歳のうしお(オス)とピーチ(メス)、9歳のレオン(オス)、7歳のミルコ(オス)と5歳のロッケ(オス)の5匹が暮らしています。
5匹ともニトリの冬アイテム「Nウォーム」が好きで、あったかい毛布に群がってくることも。ミルコがもんでいるのも、Nウォームの素材でできたぬいぐるみです。
ちささんは「Nウォームって、NEKOウォームのNなのかな?」と笑います。
このしぐさは、子猫がお母さんのお乳を飲んでいる時にやる動作と同じ。それを思い出して甘えているとも言われますが、5匹みんながやるわけではないそうです。
「もむと気持ちが落ち着くのかな。ぬいぐるみを片付けたままにしていると『もじもじ』するんです。出すとすぐにもみ始めます。レオンやロッケは全くやらないので、猫の個性にもよるんでしょうね」
目をつぶってもんだり、声をかけたらカメラ目線でもんだり……。一方で険しい顔をしているときも。他の猫たちとじゃれ合ったあと、場所取りに負けてイカ耳になりながらもんでいたこともあるそうです。
実はこのミルコ、SNSで「無重力猫」として話題になり、写真集『無重力猫とびっきりミルコ!』(徳間書店)『無重力猫ミルコ!!』(宝島社)まで出た猫なのです。
おもちゃ目がけて跳ぶようすを撮った写真が、まるで空中に浮いているように見えるから「無重力猫」。
ぴょん!ぴょん!ぴょん!
— 瀬戸にゃん ちさ@無重力 猫ミルコのお家 (@ccchisa76) 2016年3月23日
飛ぶミルコ。動画ロングバージョンでです(^ ^) pic.twitter.com/yXpKythS1J
アカウント名が「無重力猫ミルコ」のままなので、ちささんの元には「どうして〝もみ職人〟なのに〝無重力猫〟なの?」という問い合わせもあったそうです。
記者も以前に「無重力猫」を取材させてもらいましたが、今は華麗なる「もみ職人」へ変貌。それでも変わらない、見る人たちへ「にっこり」を届けるミルコのパワーたるや……。
「天真爛漫さは変わらなくて、今も楽しく走り回ってはいます。でも年を重ねて、昔のように無我夢中で跳び回ることはなくなって、空中にいるような写真もなかなか撮れなくなりました」と振り返るちささん。
それでも、その年代ごとの「かわいさ」が必ずあります、と力強く言います。
「もっと年を取っても、その時のかわいさがまたあるんだろうなって」
写真を撮られるのが好きなミルコは、ちささんが他の子を撮っていると、背中をぽんぽんと叩いて「撮って」とアピールしてくるそうです。
時々はカメラ目線でモミモミします。
— 無重力猫ミルコのお家 (@ccchisa76) March 6, 2022
モミ師モデルの意識が芽生えたのかも知れません。 pic.twitter.com/w0Mx0g1DLn
「動画をアップする時に、私自身が癒やされています。日常生活ってバタバタすることが多いので、ゆっくりゆ~っくりもみ続けるミルちゃんの様子に、少しでもほっとしてくれたら嬉しいです」
1/14枚