連載
#13 #withyou 悩み相談
卒業文集からも「ハブられた」中川翔子さんが見つけた自分の居場所
「クラスのグループで嫌われているのでは……」という10代の悩みに、中川翔子さんは。
私は東京都内の女子校に通う中学1年生です。クラスの中にいろいろなグループができており、それぞれのグ ループ内でのいがみ合いで、人の悪口を聞くのがとてもストレスです。 また、私より友だちのほうが人気者で、誰とでも話せるので、その子と比べて人気のない自分が嫌です。自分はその友だちからも嫌われているのではないかと、不安でしかたありません。(東京都 中学生女子12歳)
私の場合も、中学に入ったとたん、露骨に「グループ」ができました。小学校ではみんな仲が良かったから、備えておけなくて、最初のグループ分かれでいきなり失敗。ひとりで過ごす休み時間やランチタイムは、特にしんどかったです。
でも、学校は、たまたま集まった数十人だけの世界。その中で、グループだとか、「人気がある」「人気がない」って、あまり意味がないと思うんです。自分と合う友だちと出会えたらラッキーだし、すてきだけれど、学校で見当たらなくても外の世界に必ずいるから、焦らないでほしいな。
私は中学校で絵を描く趣味を「キモい」と言われ、学校ではアニメやゲームの話もできなくなったけれど、ネットを通じて同じ趣味の人たちと出会い、居場所を見つけられたから。
周りの目線は気になると思うけれど、人の悪口を言うような人とは離れたほうがいいし、加担しないでほしいです。
私は、何もかもうまくいかずネガティブになっていたころ、ブログを始めました。
中学の卒業文集は、私をいじめていたボスグループが作ったから私の写真が載っていない。生きた証しを残したい。どうせなら、嫌な思い出や愚痴を並べるのではなく、楽しいことだけを書こう。そう思って、好きなマンガやゲーム、猫のことなど、学校では見せられなかった私の好きな世界のことばかり、どんどん書いていきました。
「これが好き」「これが最高」って書いているうちに、その楽しい言葉に気持ちが引っ張られていき、共感してくれる人とつながり、自分の夢も明確になっていきました。
言葉には「言霊」が宿ると思う。だから、悪口やハブり合いの連鎖からは距離を置いて、「好き」「楽しい」「うれしい」の言葉を、たくさん発していってほしいな。
<なかがわ・しょうこ>
愛称は「しょこたん」 歌手や女優、ディズニー映画の吹き替えなど声優、イラストレーターとして広く活躍する。
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