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高さ1メートルの津波の怖さ ネットで動画注目、実験施設に聞いた
22日、福島県沖を震源とする地震が発生。仙台市で高さ140センチ、福島県相馬市で90センチなど各地で津波が観測されました。
そうした中、地震直後に「高さ1メートルの津波の破壊力」とツイッターに転載された動画が、2万6000リツイートを超える注目を集めています。
動画では巨大な水路で大波が発生。そのまま障害物に衝突し、轟音を立てています。立ち上った水しぶきが、高台にいる見学者にまで飛んでいます。
激しい津波の威力に、ツイッター上では「完全に想像を超えてる」「1メートルでこれか」とおののく投稿が相次いでいます。
動画の正体を調べてみると、映されているのは国立研究開発法人「港湾空港技術研究所」(神奈川・横須賀市)の津波再現実験であることが分かりました。毎年、一般公開もおこなっているといいます。
一体、津波はどれほどの威力があるのでしょうか。同研究所の鈴木高二朗・耐波研究グループ長に話をうかがいました。
――動画に映っていた実験は、どのようなものなのですか。
映っているのは「大規模波動地盤総合水路」といい、最大2.5メートル相当の津波を起こすことができる世界でも数少ない実験施設です。
――22日朝の地震では高さ1メートルを超える津波も観測されました。
沿岸部には砂浜や防潮堤があるため、津波がそのままの高さで陸上に入ってくるわけではありません。しかし、津波は非常に大きなエネルギーを持ち、大量の水を運んできます。防潮堤などを乗り越え、津波が勢いを持って陸上を進んできたときには、深さ20~30センチで多くの人が転んで流される危険があります。深さ50センチですと、ほぼ立っていられる人はいません。1メートルになりますと、全く抵抗することができなくなります。
――津波への心構えを教えてください。
22日朝の地震でもそうでしたが、地形や満潮・干潮の状況により、津波がどこでどれだけ大きくなるかは予想がつかない部分があります。たとえ数十センチの津波の予報であっても、少しでも早く逃げることが命を守ることにつながります。
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