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IT・科学

女子が寝る前、検索する言葉は?“前髪”に“韓国”…MERY検索の世界

MERYの画面。毎日200本以上の記事が更新されている
MERYの画面。毎日200本以上の記事が更新されている

目次

 女性から圧倒的な支持を集めるメディア「MERY」。実は「検索」で使う人が多いのをご存じでしょうか? ユーザーの7割は10代から20代の女の子。そんな「MERY検索」のデータから見えた意外な事実とは?

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グーグル検索とは違う世界

 「MERY」には毎月2000万人が訪れ(ユニークユーザー)、アプリのダウンロードは500万を超えるなど、女の子向けメディアでは先頭を走っています。ユーザーの9割以上は女性、44%が20代で、26%は10代という、特定の層に向けた専門メディア(バーティカルメディア)の代表格です。

 そんな「MERY」の特徴の一つが「MERY検索」と呼ばれる検索を目的したユーザーの存在です。果たしてどんな単語が調べられているのか。「MERY検索」のデータからは、一般的なグーグル検索の結果とは、まったく異なる世界が見えてきます。

MERYのアプリ画面。検索は「みつける」という名前で用意されている
MERYのアプリ画面。検索は「みつける」という名前で用意されている

明日使える「前髪」テク

 2016年1~5月のデータを見てみると、1位は「ダイエット」です。これは、もう鉄板のワードです。興味深いのは2位以下です。

 2位にランクインしたのは「前髪」。なぜ「前髪」が「ビッグワード」に入るのでしょう? それは「MERY」のアクセス時間を見ると理由が見えてきます。

 「MERY」のピークタイムは「午後8時から午後11時」です。これは、ユーザーは「翌朝使える情報」を求めていることを意味します。

 「前髪」のアレンジは、美容室に行かなくてもできます。一方、そのテクニックは膨大にあるため、検索が一番、適した情報収集の手段になるようです。

 ちなみに「前髪」に紐付く単語を調べると「自分で切れる」「ふんわり」「斜め」「ワンレン」など、次々と出てきます。

流し前髪が特徴の新垣結衣さん
流し前髪が特徴の新垣結衣さん 出典: 朝日新聞

人気ワード「韓国」その意味は?

 3位は「ヘアアレンジ」。そして注目は4位の「韓国」です。

 これは韓流ドラマではなくコスメ、美容のジャンルとして検索されています。

 例えば「オルチャンメイク」。「オルチャン」は「美しい」を意味する韓国語で、韓国のアイドルや女優の透き通ったような肌に見せるお化粧方法を指します。「MERY検索」の上位に出てくるのは、いわゆる「ビッグワード」と呼ばれるもので、関連単語が細かく紐付きます。

 「韓国」なら「オルチャン」「メイク」「コスメ」などの言葉と一緒に検索されます。

イ・ビョンホンと結婚したイ・ミンジョンもオルチャン女優として有名
イ・ビョンホンと結婚したイ・ミンジョンもオルチャン女優として有名 出典:ロイター

検索支えるキュレーション

 ランキングをまとめると以下のようになります。

1位)ダイエット
2位)前髪
3位)ヘアアレンジ
4位)韓国
5位)スニーカー

 今どきの女の子がどんな情報を求めて、何をしようとしているのか、垣間見えてきます。

 「MERY検索」が成立するのは、ユーザー自身がキュレーションしてコンテンツ作りに参加する仕組みができているからです。

 キュレーションされた記事は1日200本以上の記事が投稿されています。よく読まれるのは、「色気」「アンニュイ」「かわいい」など、なりたい雰囲気と、「メイク」「前髪」などが組み合わされた記事です。

 これらは、まさにユーザーの体験やニーズに基づいた情報で、メディアの「中の人」が、どれだけ取材してもカバーできない細かな情報が網羅される仕組みになっています。

MERYのまとめ作成画面。「カテゴリ」には「ファッション」「メイク・コスメ」「美容」などが並ぶ
MERYのまとめ作成画面。「カテゴリ」には「ファッション」「メイク・コスメ」「美容」などが並ぶ

紙の雑誌にも進出

 編集部の記事は1日20本程度。ここでも検索データが活用され、上位にランキングされる「ビッグワード」を組み合わせるところから、取材のきっかけを探すそうです。

 今年3月には紙の雑誌を発行、すぐに売り切れ続出となり完売しました。雑誌作りでも、ウェブメディアとの連携を重視しました。例えばスニーカー特集では、見開きで靴をずらーっと並べてビジュアルで見せ、ウェブではおしゃれなひもの結び方を特集するなど、それぞれの特徴にあった作り方を形にしています。

紙の雑誌にも進出した「MERY」。書店では売り切れが続出したという
紙の雑誌にも進出した「MERY」。書店では売り切れが続出したという

 「MERY」の強みは、ユーザーのニーズがそのままコンテンツになる循環を形にしたところかもしれません。

 運営会社「peroli」のMERY事業部コンテンツディレクターの佐藤桃子さんは「メーカーとのコラボ商品や、店頭でのPOPの製作など、リアルな場への展開に力を入れていきます」と話しています。

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