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思わず入れたくなる募金箱! 博物館の「くるくるコイン」が話題に
千葉県にある「航空科学博物館」。ここで今年1月から導入された募金箱「くるくるコイン」がネット上で話題になっています。硬貨を投入口に入れると、漏斗(ろうと)のような部分を何度も円を描いて転がりながら、最後は中心部にある穴に回転しながら吸い込まれていく仕組みです。その様子が動画つきでツイッターに投稿されると、3日でリツイートは2万5千を超えました。アメリカで開発されたという、思わず募金したくなるこの装置。日本で販売している業者に話を聞きました。
今年1月に導入した航空科学博物館。職員がアメリカの博物館を視察した際に、同様の募金箱を見つけました。同じようなものを手作りすることも考えたそうですが、日本でも販売している業者がいることを知って注文したそうです。
かかった費用は、送料などを含めて約30万円。元がとれないのではないかと心配になりますが、担当者は「うちは科学博物館なので、募金箱としてだけでなく実験装置としての意味もあると思って決断しました」と話します。
いざ設置してみると、予想以上の金額が集まっています。設置から2カ月で総額3万円に。週末は数千円単位で集まることもあるそうで、このペースで行けば2年かからずに費用を回収できる見込みです。
一度試して見ると、その仕組みが気になって何度もやりたくなる人が多いという、この装置。航空科学博物館では、もっと楽しんでもらおうと、硬貨が落ちるときに音楽やメッセージを流すことを検討しています。
航空科学博物館に「くるくるコイン」を販売したのは、静岡県三島市のイベント業者「ライフデザインプランニング」。ホームページでは、メリットとして「おもしろいので話題になり得る」「ランニングコストがかからない」といった点を挙げています。
具体例として、20年以上前に募金箱として設置したアメリカのある博物館では、1度も壊れることなく使われ続け、累積で1億2千万円以上を集めた、と紹介されています。
いったい、どんな仕組みになっているのか? ライフデザインプランニング代表の野中章裕さん(40)に話を聞きました。
――日本で販売を始めたきっかけは
「今から10年ほど前、ハワイやカナダへ家族旅行で行った際に現地で見かけたんです。自分の子どもたちが夢中になって、大人の私も楽しかったので、日本でも導入したいと思い、アメリカの製造元に問い合わせました」
――これまでに販売した台数は
「日本国内で100台ほどです。電源も不要で、一度設置すれば特別なメンテナンスはいりませんし、ランニングコストもかかりません」
――なぜ、硬貨が落ちずに最後まで回り続けるのでしょうか
「詳しく話すと難しいのですが、投入口でつける勢いや、漏斗になった部分の角度など、物理的な面で細かな工夫がされています」
――くるくるコインの良さとは
「通常の募金とは発想が180度異なるところです。募金といえば箱を持って頭を下げてお願いするイメージですが、くるくるコインは募金の趣旨に関係なく、子どもたちが『楽しいから募金する』となります。地元のイベントで設置したときには、持っていた小銭がなくなって、家に取りに帰る子もいました」
――試してみたい人にメッセージを
「実は日本の硬貨の中では、500円玉が一番きれいに回ります。いっぱい募金してほしいからってウソをついているわけじゃありませんので、いろんな硬貨で試してみてください。集める側は効率的に、募金する側は楽しめる、そんな装置です」
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