お金と仕事
なぜ日産が? 元の場所に自動で戻るイス発表 企画の狙い聞きました
日産が便利なイスを企画しました。なぜ自動車メーカーがイスだったのでしょうか?
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日産が便利なイスを企画しました。なぜ自動車メーカーがイスだったのでしょうか?
会議室内の散らばったイス。手をたたくと一斉に動き出し、本来あるべき位置へ戻っていきます。この便利なイス、企画したのはオフィス用品メーカーではなく「日産」です。なぜ自動車メーカーが企画したのか? 担当者に話を聞きました。
「INTELLIGENT PARKING CHAIR」と名付けられたこのイス。脚部にローラーを内蔵したイス本体と、イスに向けて移動位置を指示するシステムの二つで構成されています。
天井の四隅に位置をモニタリングする感知器を設置し、元の位置に戻るための移動経路を計算。その情報をイスに伝え、「手をたたくこと」を合図として、あらかじめ指示した場所へと移動させる仕組みです。
なぜ、日産がイスなのか? その理由は「インテリジェントパーキングアシスト」という自社技術の活用と関係があるそうです。駐車の際に自動でハンドルを操作してドライバーをサポートするこの技術と、元の場所に自動で戻るイスの関係について、担当者はこう話します。
「今回の企画は『技術の日産が、人生を面白くする。』というコーポレートメッセージを具現化する技術プロモーションのひとつです。日産自動車の最新の車両搭載技術が、身近な日々の生活に加わったらどうなるか? その具体的な例をきっかけに、日産の技術の魅力をより多くの方に感じていただきたいと考えました」
実際のイスの制作は、デジタルプロモーションを手掛けるインタラクティブカンパニー「BIRDMAN」が担当し、完成まで4カ月ほどかかったそうです。
手をたたくことが合図になっていますが、会議中に拍手が起こったらどうなるのか?
「今回は『音』をトリガーにしていますが、用途や環境に合わせて起動のトリガーを変更ことは可能です。より分かりやすい表現として、今回は『拍手をする』というトリガーを選んでいます」
つまり、手をたたく以外の合図に変えることができるそうです。ちなみにこのイス、市販する予定はないとのことでした。
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「INTELLIGENT PARKING CHAIR」の実物が2月19日から5日間、横浜市の日産グローバル本社ギャラリーで展示されます。会議室を模した特設展示ブースで、イスが自動で定位置に戻る様子を見ることができます。
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