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国勢調査、大量ポスティング 総務省「個人情報は漏れません」
9月10日から始まった国勢調査のインターネット回答。利用案内が書かれた封筒の配布をめぐり、ツイッター上で話題となっています。IDやパスワードがあるにも関わらず、封をされていないことに疑問が続出。総務省は「情報が漏れることはない」としていますが、配布方法の見直しを検討しています。
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9月10日から始まった国勢調査のインターネット回答。利用案内が書かれた封筒の配布をめぐり、ツイッター上で話題となっています。IDやパスワードがあるにも関わらず、封をされていないことに疑問が続出。総務省は「情報が漏れることはない」としていますが、配布方法の見直しを検討しています。
5年に一度、日本国内に住むすべての人を対象に職業や性別などを聞く国勢調査。そのインターネット回答が9月10日から始まりました。総務省によると、本格的なネット調査は今回が初めてで、約5200万世帯の2割に当たる1千万世帯の回答を目指しています。回答自体は「簡単そうで良かった」「ネットでやると早いね」などと評価されていますが、利用案内を入れた封筒の配布方法をめぐって個人情報流出の懸念がネット上で持ち上がっています。
国勢調査のホームページなどによると、ネット回答の利用案内は総務大臣に任命された約70万人の国勢調査員が、すべての世帯を訪ねて直接渡すことが原則となっています。しかし、ツイッター上では集合住宅に大量にポスティングされた写真が掲載され、封筒に封がされていないことから、中に入っている個人IDやパスワードが見られてしまうのではないかという不安が出ています。
私のアパートの郵便受け。国勢調査の紙が口空いたままポストに。 しかもインターネット用のパスワード書いた紙が入ってない。もともと入れ忘れたか、盗まれたかもこれでは分からん。パスワード盗まれてたら勝手に回答出来ちゃうよね? pic.twitter.com/5SCQ3X7Lx4
— 美味いそばの神田 略してうまい蕎麦神 (@ta1000islands) September 12, 2015
国勢調査を実施する総務省統計局もツイッターでの事態を把握。担当者は「封筒に入っているIDとパスワードはネット調査に回答するための初期ツール。ここから個人情報が漏れることはありません」と話します。調査終了時に、回答者がパスワードを設定し直す仕組みになっており、封筒内の情報が盗み見られたからといって実害はないと断言します。
ただ、利用案内ごと持ち去られてしまった場合、対象者がネット回答をする機会がなくなってしまう可能性があります。ネット回答は20日まで受け付けていますが「本日(14日)時点で案内が来ていない場合は、住んでいる自治体に問い合わせて下さい」と担当者。ネット回答ができなかった場合は、従来の紙による回答をすることになります。
なぜ手渡しのはずがこのような事態になっているのでしょうか。総務省の担当者は「手渡しが原則ですが、不在だった場合はポスティングをするようにしています」とポスティングも調査員に認めていると明かしました。ただ、その際は「抜き取られないよう、ポストの奥に入れる」ことを指導しており、ツイッター画像のような事態は想定外だったようです。
さらに、ネット上では投函された封筒に対して「なぜ封をしていない」という意見も寄せられました。担当者は「調査員が実際に説明する際に、封を空ける面倒をはぶくためだった」と訪問配布が前提の対応だったと説明しています。「今回、本格的にネット調査を導入したのが初めてだった。調査自体は評価する意見も頂いているので、やり方については見直していきたい」と配布方法の改善を今後検討するとのことです。
ツイッター上での議論では、専門家からの反応もありました。三重大学教育学部の奥村晴彦教授(情報教育)はネット回答を「調査員による回収より安心」としながらも、「ルールが守られていない配布の仕方に、ネット上で不安の声が上がっているのは残念」と指摘。国勢調査は今後の各種調査や施策の大切な基礎資料となるだけに、「調査員は重要な任務であると自覚する必要がある。そのためには予算をしっかりとって、相応の待遇をすべきだ」と訴えています。また、奥村教授も利用案内の情報だけでは情報流出の心配はないとし、「総務省は『見られても、情報の流出にはつながらない』ともっと周知すべきではないか」と話しています。
もし国勢調査のID・パスワードが他人の目に触れる形で配付されてしまった場合,そのID・パスワードでログインしてみるのが,他人がなりすまし回答したかどうかを知る一番簡単な方法だろう(回答すればパスワード変更を強制されるので初期パスワードではログインできない)
— Haruhiko Okumura (@h_okumura) September 13, 2015
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