お金と仕事
ランドセルがスマホケースに 思い出をリメイク、手帳や財布にも
思い出が詰まったランドセル。実用的な財布などにリメイクするサービスが人気です。
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思い出が詰まったランドセル。実用的な財布などにリメイクするサービスが人気です。
小学生の6年間、ほぼ毎日背負ったランドセル。いろんな思い出が詰まっていますが、卒業と同時に使い道がなくなってしまうのが実態です。そんなランドセルを実用的なものにリメイクするサービスが人気です。
広島県福山市にある「レザースタジオ サード」では、今年に入ってホームページでランドセルのリメイクをPRしたところ、注文が相次いだそうです。「これまでに作りかえたランドセルは20個ほど。毎日3件ほど問い合わせがあります」とサードの社長・三島進さん(34)は話します。
自社のオリジナル製品販売に加えて、オーダーメイドやリメイクも手がけています。ランドセルのリメイクを始めたきっかけは、お客さんから「着物の帯でカバンをつくってほしい」と依頼されたことでした。「思い出の詰まった商品を残したいという需要は高い。ランドセルは卒業すると使い道がなくなって困っているのでは」
飾るためのミニランドセルへのリメイクはそれまでもありましたが、サードでは普段身に着けるものに変えようと、財布や手帳カバー、スマホケースなどに作り替えています。使うのは、縫い目が少なく革の面積が広くとれるフタの部分が中心です。
どんなランドセルでもリメイクできるのでしょうか? 三島さんは「うちでは『できない』とは言わないので、実際にモノを見てどこまでできるか判断しています。本革であれば年数が経っていても比較的問題ありませんが、合成皮革の場合は難しいケースもあります」と話します。
リメイクを依頼した人からは「子どもが成人したときにプレゼントしたい」「子ども用に財布を作ったら、出来が良かったので親用のキーホルダーも作ってほしい」といった声が寄せられているそうです。
価格は何をつくるかによって異なりますが、財布の場合で2~5万円ほど。三島さんは「革は年代を経て手になじんでいきます。新たな製品として大切に使っていただいて、自分だけの作品に仕上げていただけたらと思います」