お金と仕事
ブラックバイト、辞めるコツ 出すのは「退職願」じゃなく「退職届」
ブラックバイトと呼ばれる悪質なアルバイト、退職を拒否されたらどうすれば? 辞める時際に気を付けるべきことは?
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ブラックバイトと呼ばれる悪質なアルバイト、退職を拒否されたらどうすれば? 辞める時際に気を付けるべきことは?
ブラックバイトと呼ばれる悪質なアルバイトの相談が増えています。大学の試験のために辞めたいと申し出ても、代わりを探すように言われて妨害されるなどのケースが少なくありません。退職する際に気を付けるべきことは?
ブラックバイトは、中京大の大内裕和教授(教育学)らが2013年から使い始めた言葉です。「学生であることを尊重しないアルバイト」を指します。販売のノルマを達成しないと自費で買い取りを求められたり、授業や試験の予定を無視したシフトを設定されたり、悪質なケースが明らかになっています。
ブラックバイトは辞められるのか。答えは、当然、辞められます。アルバイトでも正社員でも、労働者は自由に会社を辞める権利があります。これは、憲法で保証された権利で、、労働基準法でも強制労働を禁じています。
とはいえ辞め方にはコツがあります。会社に出す届けは「退職願」ではなく「退職届」にします。「願」だと、会社と合意したうえで退職する形になり、会社が退職を妨害している場合には適さないからです。出す時は、受け取っていないと言われないように、証拠が残る形にします。
また、退職日の予告は、実際に退職する日の2週間前に設定します。契約期間が決まっている場合、途中で辞める時は「やむを得ない事由」が必要になります。ただし、学生にとっての学業は、やむを得ない事由として認められます。
ブラックバイトに対しては、「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」の著者、今野晴貴さんらが運営する「ブラック企業対策プロジェクト」が「ブラックバイトへの対処法」という冊子を無料で公開しています。冊子には契約書のチェック項目など、ブラックバイトの被害に遭わないための情報が掲載されています。
学生も声をあげています。2014年8月には、大学生らが労働組合「ブラックバイトユニオン」を結成しました。「ブラックバイト相談ホットライン」など、電話相談会などを開いて、ブラックバイトに悩む学生を支援しています。