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「下水道は美しい」 おそらく世界唯一の下水道マニア写真家
「下水道は美しい」。そんな風に考える写真家がいます。知られざる世界を紹介して頂きました。
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「下水道は美しい」。そんな風に考える写真家がいます。知られざる世界を紹介して頂きました。
下水道に魅せられた写真家がいます。白汚零さんです。私たちの足元にある下水道の”美しさ”に衝撃を受け、この道30年。「日本で唯一の下水道プロカメラマン」として、日本中の下水道を撮り続けているそうです。
なぜ下水道を撮影し続けるのでしょう?
白汚さんに取材したところ、こんなコメントを頂きました。
「上京してきた18歳の頃、当時住んでいた東京都板橋区のアパートの近くで、下水道の浚渫(しゅんせつ)工事に出くわしました。その中をどうしても見たい衝動に駆られて、現場監督に頼み込んで管内を体験させて頂きました。それが私と下水道との最初の出会いです。
下水道は、都市のインフラとして大変重要な役割を担っています。マンホールの蓋一枚を隔てたその下には、様々な世界が広がっています。私が惹かれたのは、その無機質な穴、そこを流れる汚水です。水は時には静かに流れ、時には轟音を発し、所々で合流し、しぶきを上げる・・・。下水管はその水を飲み込む、巨大な生命体のようです」
【白汚零プロフィール】
1989年 東京写真専門学校卒業
89年 スクール オブ ビジュアルアーツ(ニューヨーク)に全学費奨学生として入学
91年 BFA芸術学士号取得
91年 ヘリオギャラリー(ニューヨーク)主催 国際写真コンペティション最優秀賞受賞(受賞作品:The Self Pollute-rait)
92年 帰国後、専門学校非常勤講師をへてフリーランスカメラマンとなる
99年 富士フォトサロン新人賞受賞(受賞作品:胎内都市)
2000年 毎日新聞社主催上野彦馬賞日本写真芸術学会奨励賞受賞(受賞作品:窟にて)
10年 写真集「地下水道~Undercurrent~」草思社より刊行
11年 さがみはら写真新人奨励賞受賞(受賞対象:写真集「地下水道」)