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4人に3人が消極的… 報われぬ幹事にごぼうび〝ポイント〟制度
楽天ぐるなび「幹事ガンバレプロジェクト」
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楽天ぐるなび「幹事ガンバレプロジェクト」
年の瀬が迫り、忘年会を終えた方もいれば、まだこれからという方もいるかもしれません。会を開くにあたって重要な役割になるのが「幹事」。飲食店情報サイト大手の楽天ぐるなびは「幹事ガンバレプロジェクト」を展開しています。その経緯や特典の中身を聞きました。(朝日新聞withnews編集部・川村さくら)
ぐるなびは今年、全国の20代~60代の会員1300人にWEBで忘年会についてのアンケートをとりました。
忘年会への参加意向を尋ねたところ、仕事関係では54.9%、プライベートでは56.9%の人が「参加する」または「開催されれば参加する」と答えました。
一方で「幹事を頼まれたらどうしますか」という問いには…。
25.4%が「喜んで引き受ける」、34.5%が「仕方なく引き受ける」、30.8%が「できれば断りたい」、9.3%が「絶対に断る」と応えました。
「仕方なく」も含めると、4人に3人が幹事の役目に消極的であるという結果でした。
記者自身も人の集まりが好きで、主にプライベートで幹事をよくやりますが、直前まで人数が確定しなかったり、支払いが遅い人がいたりで苦労はつきものです。
そんな〝幹事業〟を応援してくれる企画があると聞き、話を聞きました。
答えてくれたのは、ぐるなび飲食店支援事業部・メディア事業企画部・メディアサービス企画セクションのセクション長である仁井田香織さん。
コロナ禍で下火になった宴会文化を再び盛り上げようと、2024年3月からぐるなびでは企画が動き出したそうです。
リモートワークも増えたからこそ、顔を合わせて話すことで距離が縮まる宴会の価値も上がっていると考えたそうです。
2024年6~7月のお試し期間を経て2025年3月から正式にスタートしたのが、「幹事ランク制度」。
まず、対象の店舗やコースで過去3カ月間に何人分のネット予約をして、かつ来店したかによって、3つのランクに分けられます。
ランクが上がるごとに、新しく予約して来店した時に受け取れる楽天ポイントの比率が上がる仕組みです。
過去3カ月の予約が10~14人分だとレギュラー幹事(3%)、15~49人だとエース幹事(5%)、50人以上分だと「ロイヤル幹事」(7%)になります。
現在は8,500件以上の店舗で利用できるそうです。
幹事を好きでやる人にはその後も続けるための、気乗りしない人には手をあげるためのモチベーションになればと仁井田さんは話します。
宴会が大人数になるほど増す幹事への負担。幹事ランクによるポイントが、その苦労に比例して受け取れる〝ごほうび〟になればといいます。
「1組あたりの人数が多くなればお店側の売上アップにもつながります。幹事の方にも飲食店にもwin-winな企画になっています」
ちなみに、仁井田さんの忘年会事情を聞いてみると…。
「今年は5、6件ですかね。社内でもチームや親しいメンバーでの5、6人くらいの会があれば、部署によっては50~100人規模の会もあります。仕事柄『食』が好きで宴会も好きな人が多い会社ではあります」
「最近ではお酒が飲めなくても場の雰囲気が好きだからって来てくれる人もいるし、お店のソフトドリンクの種類も増えましたよね」
今年もおそらく全国で何千何万もの方が幹事業を担ったでしょう。
苦労は多かれど、感謝はされているやらされていないやら…。報われていない方も多いのではないでしょうか。
ポイントが付くのはもちろん、加えて参加者からのねぎらいもあればさらにうれしいですよね。幹事にもっと光を…!
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