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ダウン症当事者が演じるインド映画「アハーン」 フレンドリー上映

いつもアルコールで消毒しているオジー(左)ですが、ダウン症のアハーン(右)と出会って変わっていきます
いつもアルコールで消毒しているオジー(左)ですが、ダウン症のアハーン(右)と出会って変わっていきます 出典: 映画「アハーン」

目次

館内を真っ暗にせず、声を出したり出入りしたりしてもいい「フレンドリー上映」が東京・新宿の映画館で催されました。上映したのは、ダウン症の当事者を起用したインド映画「アハーン」。日本ダウン症協会理事の水戸川真由美さんは「こんな風に、気兼ねなく映画を観る、文化にふれるという経験を、ぜひダウン症のお子さんや家族にもしてほしい」と話しています。

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会話もOK、出入り自由 フレンドリー上映

フレンドリー上映は、障害のある人や小さな子どもでも楽しめるように、照明を暗くしすぎないといった配慮の上で催されます。

今回、会話や出入りも自由という条件で上映され、会場にはダウン症の子どもたちも訪れていました。上映されたのは、インド映画「アハーン」です。

映画の主人公のアハーンはダウン症で、当事者のアブリ・ママジさんが演じています。

両親と暮らしているアハーンは、自分の仕事がしたい・自分の暮らしがしたいという夢を持っていますが、反対されるからと両親に言えずにいます。

そんなとき、潔癖性のオジーと出会います。オジーはみんなに自分のルールを押しつけ、妻アヌにも愛想を尽かされてしまいますが、アハーンとの関わりでふたりが互いに変わっていく……というお話です。

第三者との「ななめの関係」で育つ

この日は上映後に、日本ダウン症協会理事の水戸川真由美さんと、映画の配給を担当する「生活の医療社」の秋元麦踏さんのトークもありました。

水戸川さんには27歳のダウン症の息子がいます。

「親として『そうそう』と思いながら見ていました。インドだから違うというわけではなくて、面白い部分も課題の部分も、『あるある』だよねって思いました」と振り返ります。

映画「アハーン」について語る、配給担当の秋元麦踏さん(左)と水戸川真由美さん
映画「アハーン」について語る、配給担当の秋元麦踏さん(左)と水戸川真由美さん

水戸川さんは映画の当初、他者を寄せつけないオジーを「気持ち悪いおじさんだな」と見ていたそうですが、見終わったあとは「素敵な感じに見えてきました」と笑います。

「オジーはアハーンのことを『ダウン症の人』ではなく『ひとりの男性』としてとらえていますよね。子どもは、親子のような縦横ではない第三者との『ななめの関係』で育っていくとよく言いますが、まさにアハーンとオジーはそんな関係なのかなと思いました。実は、親だからこそ気づけないことっていっぱいあるんですよね」といいます。

関わりがなく「知らないことが多い」

ダウン症のある人の役を、ダウン症の当事者が演じているアハーン。

映画制作にも携わる水戸川さんのもとには、ダウン症の当事者を起用したいといった相談があるそうです。

水戸川さんは「ダウン症の人がいると撮影が面倒かも……という思い込みがあることもあります。制作するみなさんも当事者と関わることがないので、そもそも知らないことが多いんですよね」と語ります。

映画「アハーン」の1シーン
映画「アハーン」の1シーン 出典:映画「アハーン」
そんな水戸川さんがアシスタントプロデューサーとして携わった映画 「まぜこぜ殺人事件~まつりのあとのあとのまつり~」(プロデューサー:俳優・東ちづる)は、車いすユーザーや見えない人、聞こえない人、ダウン症、トランスジェンダーなど、さまざまな特性のある人が出演しています。

「なかなかクローズアップされることが少ないダウン症や障害のある人たちですが、映画などを通して、多様な人たちがいるということを知ってほしいです」と話していました。
映画「アハーン」は、9月5日から東京・新宿の「シネマカリテ」や京都府の「京都シネマ」などで公開。
詳しくは劇場情報(https://usaginoie.jp/theater/?id=ahaan)へ。

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