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肌着、パンツ、どっちが前? 気にしない息子に作った本に3万いいね
「素晴らしいアイディア」「うちの長男にも次男にもぴったりな本」
肌着やパンツの前後を気にせず着てしまう6歳の息子。小学生になる前に洋服の前後を意識してもらおうと、イラストレーターの母親がオリジナルの絵本を作りました。パンツやトレーナー、靴下などのパーツが付いていて、どっちが前か、後ろか、考えながら読み進めることができます。
オリジナルの絵本「どっちがまえ?」を作ってX(旧Twitter)に投稿したのは、SNSなどでエッセイマンガを描いている志士ノまるさん(@shishishishimr)です。
保育園年長の長男りっくん(6)には自閉スペクトラム症と軽度の知的障がいがあり、これまでも「あいうえお」を覚えるための本や、ひとりでトイレに行くときの注意点をまとめた本などを作ってきました。
今回作ったのは、肌着やパンツの前後を教えるオリジナルの絵本(A5サイズ、24ページ)です。
自閉症息子、服を着るのは出来るんだけど前後ろが理解できてなく…意識してもらうために作った新作絵本です☺️ pic.twitter.com/jC1kZkUCVw
— 志士ノ まる★書籍発売! (@shishishishimr) November 13, 2024
主人公は男の子。朝起きてきてパジャマを着替えるところから始まります。
「きょうは おでかけだよ はやくきがえてね」と母親に言われると、男の子は「これと これと あ! おきにいりの パンツも はいていこう!」と着替え始めます。
次のページには、男の子の絵とひもにつながったパンツのパーツがあり、パンツの前後を意識して男の子の絵に合わせる仕組みです。
下着、ズボン、洋服、靴下、手袋、靴。きちんと着替えて、男の子は電車を見に行きます。
絵本を作ったきっかけについて志士ノまるさんは、「これまで本人も私もあまり気にしてこなかったのですが、次は小学生になるので、洋服の前後を気にかけてほしいと思いました」と話します。
りっくんは絵柄のついた洋服は前後を間違えずに着ることができますが、肌着やパンツ、ズボンは前後を気にせず着てしまうそうです。
志士ノまるさんが完成した絵本をりっくんに見せると、すぐに理解して数回遊んでいたといいます。
絵本を読んだ後のお風呂上がり、下着をはくときに「どっちが前?」と聞かれたそうです。
「気にするようになってくれてよかった」とさっそく効果を感じた志士ノまるさん。「服には前後があると意識するようになったので、今後は完璧に着られるようになってほしいと思います」
絵本の動画をXに投稿すると、「うちの長男にも次男にもぴったりな本です」「小学生ですが、まだ間違えます。ほしいです」「素晴らしいアイディア」といったコメントが寄せられ、「いいね」は3万を超えて500万件以上表示されました。
反響を受け、志士ノまるさんは「たくさんの方に見てもらえてうれしいです」と話します。
現時点で販売予定はありませんが、今後はイベントなどに参加して絵本の販売も考えているそうです。
引き続き、濁点や半濁点を覚えられる絵本も作っていきたいと話しています。
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