連載
#239 #小山コータローの4コマ劇場
ここも人手不足か…「しかし博士!」出現した巨大ロボ、足りない何か
誰か!
ロボットの思い出といえば、最近ファミレスに行くと猫型の配膳ロボットがいますよね。注文した料理を持ってきてくれるあの猫を被ったロボットです。
1人でファミレスに行った時なんですけど、2人席が3つくらい並んでるところの一つに座ったんですね。
で、注文して少ししたら、男性のお客さんが僕の隣の2人席に1人で座って、座るや否や注文をしてすぐにトイレにいったんですよ。
「食と排泄の順番が逆の人もいるんだなぁ」
と思いながら待っていると、猫型配膳ロボットが僕の料理(フォアグラのソテーにキャビアとフカヒレを添えたもの)を運んできました。本当に配膳だけなので、近くまで来たら料理を取らないといけません。
僕は猫型配膳ロボットの体内に置かれた皿を手を伸ばし、料理を摘出。ロボットは腫れ物が取れたように軽快に厨房へ帰っていきました。
人型咀嚼ロボットの僕が料理を食べていると、また配膳ロボットがやってきました。隣の席にもってきたのです。
しかしまだトイレから帰ってきていません。
「料理をとってね!!料理を取ってね!!」
ロボットは隣の席と僕の席の間で喋りつづけ、僕はひたすら食べているのですが、周りから見ればどう考えても僕が頑なに追加料理を取らないアンチロボット軍の幹部でした。
とうとう痺れを切らした少し離れた席のお客さんが「料理届いてますよ…」と声をかけてきましたが「あ、この席いたんですよ最初…」と怖い話の導入のような説明をするしかありませんでした。
そして僕がなんとなく別の席に目をやると、トイレに立ったはずの男性がそこには座っていました。
そう・・・
「注文・トイレ・テーブル替え」という「巨人・大鵬・卵焼き」を彷彿とさせるミラクルボーイの彼こそが、アンチロボット軍の幹部だったのです。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍「デリシャス・サンド・ウィッチーズ」(扶桑社)発売中。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
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