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尿ハネ汚れを可視化、なぜシヤチハタが? テスト販売した理由を聞く
なぜシヤチハタがこうした商品を手がけることになったのか
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なぜシヤチハタがこうした商品を手がけることになったのか
ネーム印やスタンプ台などで知られるシヤチハタが、尿ハネが見えるようになるスプレー「MIERUMO(ミエルモ)」をテスト販売中です。なぜシヤチハタがこうした商品を手がけることになったのかを取材しました。
今月6日から、応援購入サービス「Makuake」でテスト販売中のミエルモ。
トイレに噴きかけるだけで、気が付きにくい尿ハネ汚れが青く浮き出るというスプレーです。
ミエルモの中には、着色剤と消色剤(次亜塩素酸ナトリウム)のボトルがそれぞれ入っています。
スプレーのトリガーを引くことで、この2液を混合して噴霧。
尿ハネ汚れがない場所では着色剤の色を消色剤が消して透明に、尿ハネ汚れがある場所には着色剤が残って青くなる仕組みです。
Makuakeでの販売目標額は30万円ですが、購入総額はすでに210万円を超えています。
「尿ハネ汚れの可視化については、社内でも賛否両論さまざまな意見がありました。それでも挑戦する価値があると判断し、テスト販売にこぎつけることができました」
そう話すのは、シヤチハタの研究開発部リーダー・南田憲宏さんです。
新しい「しるしの価値」を考える中で、以前から「汚れの可視化」というアイデアはあったそう。
トイレの尿ハネ汚れに応用したのは、社員の「掃除をしたはずなのに、なぜかすぐに臭ってきてしまう」という体験がきっかけだったといいます。
「臭いの原因である尿ハネの汚れが見えたらきれいに掃除ができるのでは、と考え開発に取り組みました。面倒に感じる場合もあるトイレ掃除が、楽しく効率的に取り組めるきっかけとなればと考えています」
インキの分散技術や、界面活性剤や色素の使い方など、インキの製造にかかる技術や知見を生かして開発。
ポイントは、尿ハネ汚れの箇所のみに色が付き、汚れのない箇所は透明にするという点でした。
「汚れ箇所と汚れていない箇所をそれぞれ着色して識別することは、比較的容易に実現できましたが、その手法ではキレイな場所にも着色してしまい、『汚れの可視化』というテーマから離れてしまうと考えました」
試行錯誤の結果たどり着いたのが、着色剤と消色剤の2液を用いた直前混合方式だったそうです。
詳しくは企業秘密だそうですが、水滴など尿以外の水分には色が付かないように調整。国際特許も出願済みだといいます。
「着色剤と消色剤、それぞれ単体では公知のものですが、それらを組み合わせ、見えにくい物質の可視化に応用したという点が独創的であると判断しています」
Makuakeでも早期に目標を達成したミエルモ。
主に男性をターゲットと考えていましたが、購入者の半数近くが女性だそうです。
「『汚れの可視化』『汚れが見える』という、新しい掃除のカタチをぜひ体験していただければと考えています。シヤチハタは、スタンプに限らず、これからも新しい『しるしの価値』を追求してまいります」と南田さん。
テスト購入した人たちからの意見を参考にしながら、一般販売を目指すとのことでした。
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