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〝探偵〟の張り込みや尾行、なぜOK? 実は法律で…

探偵のする「張り込み」や「尾行」はなぜOKなのでしょうか。※画像はイメージ
探偵のする「張り込み」や「尾行」はなぜOKなのでしょうか。※画像はイメージ 出典: Getty Images

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「名探偵XX」のように、しばしば小説やマンガ、アニメの題材になる“探偵”。しかし、人気のキャラクターが平然としている「張り込み」や「尾行」は、現実世界でも行ってOKなのでしょうか。実は「探偵業法」という法律でしっかりと定められている探偵の業務。その範囲の中で、現実にはどのような調査をしているのか、探偵業者に話を聞きました。(朝日新聞デジタル企画報道部・朽木誠一郎)

実は「探偵業法」で…

「張り込み」や「尾行」をし、隠された真実を調べる名探偵――小説やマンガ、アニメでは、そんなキャラクターが人気です。しかし、よく考えてみると、誰かを待ち伏せしたり、後を着いていったりというのは、現実世界で行ってOKなことなのでしょうか。普通の人がしてしまうと、問題がありそうですが……。

首都圏を中心に探偵業を行うリッツ探偵社( https://ritztantei.com/ )代表の山村佳子さんに話を聞きました。実は、探偵の仕事は「法律でやっていいこと、やってはいけないことがしっかりと定められているので、安心していただきたいです」と言います。

「探偵業については『探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)』が2007年から施行されています。この探偵業法では、必要な規制を定めることにより、その業務の適正を図り、個人の権利利益の保護に資することが目的とされています」

法律の制定前、探偵社や興信所などの調査業では、依頼者との間で契約内容を巡るトラブルの増加や、違法な手段による調査、調査対象者の秘密を利用した恐喝など、業者による犯罪の発生や、不正な営業活動が後を絶ちませんでした。そのため、調査業を規制する初めての法律が制定されたのです。

この法律では、探偵業として行っていいことが明確に定められたのがポイントです。

探偵業務とは「他人の依頼を受けて、特定人の所在または行動についての情報であってその依頼にかかわるものを収集すること」を目的として、「面接による聞き込み、尾行、張り込み、その他、これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する」ものとされました。

つまり、探偵業を営む者であれば、「聞き込み、尾行、張り込み、その他、これらに類する方法」で調査をしてよい、ということになります。

こんな業者には注意!

そんな探偵業は、当然、誰でも自由にできるわけではありません。まず、探偵業を営もうとする場合、営業を開始しようとする日の前日までに、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に、所轄の警察署長を経由して、営業の届け出をしなければなりません。

「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」や「禁錮以上の刑に処せられ、または探偵業法の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者」などは欠格事由に当たり探偵業はできないことが決まっています。

また、「『他の法令で禁止・制限されている行為はできない』『人の生活の平穏を害するなど個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならない』ことも大事なルール」だと山村さんは指摘します。

「例えばストーカー行為などにつながらないように、依頼者から『調査結果を犯罪行為、違法な差別的な取り扱いその他の違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければなりません。重要事項の説明義務もあり、書面でしっかり契約を交わすことが必要です」

秘密保持にも義務があり、「業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならないこと」「探偵業務に関して作成・取得した資料の不正・不当な利用の防止措置を取らなければならないこと」が明確に定められています。探偵業者は公安委員会が監督し、違反すると懲役や罰金といった罰則もあるのです。

「第三者のプライバシーを知り得る立場である以上、厳しいチェックがあることは必要」と山村さん。法令に違反した業者は業者名や処分の内容が公表され、現在も確認できる事業者もいます。

探偵業者を選ぶときは、少なくとも探偵業届出証明書を出しているか、サイトであれば届出番号などを明示しているか確認が必要です。また、ランキングサイトなどは当てにならないので、信用できるかどうか、契約前の相談時に慎重に見定めるようにしましょう。
 

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