ネットの話題
「散歩したい」町並み、でも拡大すると… 架空の〝味噌汁市〟
「マイクラで再現した都市風景」とコメントをつけた投稿に添付された空撮画像にも思える都市風景。「どこかの街の空撮写真」と言われても疑わないような画像ですが、拡大してみると、確かにマインクラフト(「ワールド」と呼ばれる空間で、ブロックを配置して建築などを楽しんだりするゲーム)で作られた町並みであることがわかります。
この投稿には10万「いいね」がつき、「拡大すると『うおぉ!』ってなる」「一瞬写真かと思った」「お散歩してみたい」など、リプライには称賛の嵐が吹き荒れました。
マイクラで再現した都市風景 pic.twitter.com/kX4cdTSrBz
— 味噌汁市 Misosiru City (@Misosiru_City) October 30, 2022
この架空都市は「味噌汁市」。2020年8月24日から展開されている〝プロジェクト〟で、街の開発が始まっておよそ2年2カ月が経ちます。このプロジェクトの中心となっているのが、20代の会社員男性「momo」さん。味噌汁市のツイッターアカウントの運営者でもあります。DMでのやりとりに応じてもらいました。
――「味噌汁市」の都市作りにおけるテーマがあれば教えてください。
テーマは「郊外」です。
マインクラフトにおける都市づくりのメインは高層ビル群などをイメージされると思うのですが、味噌汁市では逆に、郊外から田舎にかけての地域を主なテーマとして開発を行っています。
――かなり精巧な町づくりになっているように見受けられます。
味噌汁市はマインクラフトで可能な限り現実の街並みに近づけるというのがモットーなので、電柱、街路樹や信号機など、様々要素を取り入れる必要があります。
建物だけで見ても、室外機、雨どい、屋上設備など、本当にそこに人が住んでいるかのような、生活感を出すということを意識した開発を心掛けています。
――具体的に、味噌汁市はどのように作られているのでしょうか?
まず、参加希望者から公式TwitterにDMをもらいます。その後、研修用のdiscord(メッセージや通話などでコミュニケーションをとれるツール)に試験者を招待し、ワールド内で建築するのに必要最低限の知識と技術を身に付けてもらいます。
ワールド内には、住宅班などの役職があり、それらに応じた区画が設けられています。製作員の皆さんには、それに従って建築してもらっています。
区画の内容は、小さいものだと住宅や駐車場、大きいものだとマンションや商業施設などがあり、各々の実力に合った建物を作ってもらっています。
discrord内には雑談チャンネルや開発地域ごとの話し合いの場が設けられており、通話やチャット上で建築会議や技術の教え合いをしています。
都市開発とは関係のない話で盛り上がることもしばしばあります。
――今回のツイートの写真の一角を作るのにはどのくらいの時間がかかっているものなのでしょうか。また、今回のツイートへの反応を見て感じたことがあれば教えてください。
写真の範囲だと約1年ほどですね。
「マイクラに見えない」、「写真かと思った」というコメントが特に多く、マインクラフトで現実と相違ない街並みを再現できていると思ってもらえて嬉しい限りです。
――最後に、特徴的な都市名「味噌汁市」の由来を教えてください。
1人の製作員の方のユーザー名が由来しています。
斬新なネーミングなので、記憶に残りやすいと思い、この名前を設定いたしました。
1/12枚