連載
#120 #小山コータローの4コマ劇場
「懐かしくないな!」 高齢夫婦が開封したタイムカプセル、中身は…
「ワクワクするわね」
10年前、僕は25歳ですね。25歳の頃なんてまさか漫画を描くなんて微塵も思っていない頃です。僕が絵を描き始めたのが31歳という超遅咲きなので、一体何をしていたんでしょうか。
全く思い出せません。
と言うことは、10年後の45歳になると今の35歳の自分を思い出せないかもしれません。
これからは毎日の些細な生活も、もっと記憶に深く刻まれる思い出にしていかないといけないというわけです。
なんとなく飲んでるコーヒーも瓢箪(ひょうたん)にいれて飲んだり、なんとなく着ている服もプロジェクションマッピングにしてみたり、車になんとなく入れてるガソリンをコーヒーにしたり、なんとなく着ている瓢箪に乗ってみたり…
きっと何気ない日常にひと手間くわえるだけで、素晴らしい一日になるのではないでしょうか。
みなさんも今、なんとなく乗っている電車で、なんとなく眺めているスマホを投げ捨て、なんとなく締めているネクタイを緩めて、なんとなく咥えているトーストに乗り換えて、ネクタイ眺めながらスマホを咥えてみてください。
どうですか?なんだか、みっともないですよね。僕だったら記憶から消し去りたいです。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍「デリシャス・サンド・ウィッチーズ」(扶桑社)発売中。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
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